NHK BSプレミアムで、「山田洋次監督が選んだ日本の名作100本~家族編」というのを、


毎週日曜日の夜にやっていて、今回は小津安二郎監督の遺作、「秋刀魚の味」でした。


以前、DVDで見てますが、小津監督の映画は何回でも見たいので、今回ももちろん見てしまいました。


小津監督の映画って、似たようなお話が多いし、この「秋刀魚の味」という映画も、


「晩春」などを彷彿とさせる内容となってます。


若き日の岩下志麻さんが凛としていて美しいです。




平山は、初老のサラリーマン。


妻を亡くして久しいが、長男の幸一夫婦は共稼ぎながら団地に住んで無事に暮らしており、


家には娘の路子と次男の和夫がいて、幸せな毎日を送っている。


中学時代の、ヒョータンこと佐久間先生を迎えてのクラス会の帰り、先生を家まで送っていくと、


娘の伴子が出迎える。


若い頃はかわいらしく、結婚の話もいくつかあったにもかかわらず、早くに母親を亡くしたため、


今もって独身で先生の面倒を見ながら場末の中華ソバ屋を経営しているという姿を目の当たりにし、


平山は、今まで考えたこともなかった娘の結婚について考える・・・。




私が小津映画を好きな理由は、昭和30年代の市井の人々の生活が垣間見れるから。


たいてい、普通の家庭のひきこもごもを描いたものが多いので、当時のファッションもそうだし、


食事の様子や、街並みなどもとても興味を持って見てしまいます。


この映画も、岩下志麻さんのファッション(赤・黒をうまく着こなしたファッションがステキ!!)や、


ちょい役で出る岸田今日子さんのファッションなど、今でも全然古臭くなく参考にできるもの多し。


そして、小津映画に欠かせない、笠智衆さんのたたずまいにもうっとりしちゃいます。


とても好きな俳優さんです。


娘を嫁がせる男親の悲哀がひしひしと伝わってきて、涙が出るまでではないけれど、


見たあと、じーんとしちゃいます。


「秋刀魚の味」というタイトルですが、劇中に秋刀魚は登場しません。


最愛の娘を嫁がせたあとの気持ちを、秋刀魚のハラワタの旨さと苦味という例えに


なぞらえてつけられたという説がありますが、まさに、最後の笠さんの演技は、


そんな感じでホロリときます。


後半まで淡々としていたお話が、最後の最後、ほんの数シーンでぶわっと盛り上がって終る・・・という感じ。


いや、やっぱりいいな、小津映画!!続けて他の作品見たくなりました。




私が一番好きなのは「お茶漬けの味」という映画なのですが、とりあえず、以前やはりNHKで放送されたものを


DVDに録画してあるので、それを見ようかな。


佐分利信さんの朴訥だけど懐の深いダンナさんにポワーンとなってしまいそうです。