さくさく読書日記-ざらざら

W先輩からお借りした本。

川上弘美さんは、以前、「真鶴」を読んで挫折した過去があり(それが川上作品初体験だった)、

それ以降ニガテ意識の強かった作家さん。

でも、この本は表紙の絵がなんだかほこほことかわいくて、本屋さんで見て気になってたんです。

というわけで、早速読んでみることに。




23編のショートストーリで展開されてるこの本。

どれもみんな、さらっとしてるんだけど、読んだ後ほこほこするようなお話ばかり。

それぞれのタイトルもなんだかかわいくて、表題作「ざらざら」のほかに、

「クレヨンの花束」や、「草色の便箋、草色の封筒」、「ときどき、きらいで」などなど。

雑誌「クウネル」などに連載されていた恋愛短編をまとめたものらしいです。




ひとつ、印象に残った文を紹介します。(本文から転載)

「淋しいな」というお話の中に出てきます。

主人公が、付き合ってた彼にフラれたのが火曜日で、

彼女は今まで火曜日が一番好きだった曜日なのに・・・という続きで。




月曜日はまだ熟していない、青くさいメロンみたいな日。

水曜日木曜日は、少し熟しはじめたバナナ。

金曜土曜ならば、今にも枝から離れようとしているパパイヤ。

そのどれでもない、匂いもほとんどしないような、けれどかすかな甘みのある、

フルーツトマトみたいな火曜日が、あたしはいちばん好きだった。

清潔で、ちょっとよそよそしくて、きりっとした日。




・・・すごく独特な表現なんだけど、よくわかる!!って感じです。

なるほどー・・・とつぶやいてしまいました。

私は、金曜日が一番好きだなー。

土日休みなんで、なにをするわけではないけど、なんだか開放的になる日。

火曜日はどうだろう?一週間が始まったばかりで、まだせかせかした気分になる日かなー。

・・・などと考えてしまいました。



この本を読む前にどどーんと重い本を読んでたので、さらさらふわふわとした感じの

この本にちょっと癒されました。

もうちょっと長いお話ならいいのに・・・という絶妙な短さもとてもいい!!

これを機に、川上弘美さんの本、ちょっとずつチャレンジしていきたいです。