さくさく読書日記-マリアビートル

伊坂幸太郎さんの「マリアビートル」、読み終わりました!!
個人的に、伊坂作品はちょっぴりニガテな部分がありますが、
これはわりと好きな作品となりました。

「グラスホッパー」から繋がる殺し屋達のお話です。


東京駅で東北新幹線「はやて」に乗り込み、車内からトランクを奪い、
上野駅で降りるという依頼を受けた運の悪い殺し屋、「七尾」。
それはほんの10分程度で終わる、簡単な仕事のはずだった。
だが、同じ新幹線には同じ依頼人から別の依頼を受けた業界の人間が
乗り込んでいた。
それはどうやら「檸檬」と「蜜柑」という、業界では有名な腕利きの殺し屋らしい・・・。
七尾は、アクシデントで上野で降車することができず、さらに次の大宮でも降車できず、
結局終点の盛岡まで行ってしまう・・・。
また、幼い息子に瀕死の重傷を負わせた狡猾な中学生「王子」に復讐するため、
同じ新幹線に元殺し屋の「木村」も乗り合わせる。
同じ業界の人間がそれぞれの思惑で偶然同じ列車に乗り合わせ、
それらが複雑に交錯し、トランクもいろんな人の手に渡り、人も少しずつ死んでゆく・・・。



東北新幹線「はやて」の中で起きる殺し屋達の物語。
これ、面白かったです。でも、こんな物騒な新幹線、絶対乗りたくない!!!
伊坂作品、実は感想をUPしていないけど、けっこう読んでいて、
なんで感想UPしてないかというと、感想がうまく書けないから・・・。
やっぱりニガテなんです、基本的には。
でも、これは「ゴールデンスランバー」に続く好きな作品になりました。
借りて読んではみるものの、「どうせニガテだから」というところから入って、
最初はまったく期待せずに読んでたので、ちょっと時間はかかりましたが、
意外と面白く読むことができました。



いろんな殺し屋さんたちが同じ新幹線に乗っていて、それぞれのことが交互に書かれてますが、
どの人も個性的で実はいい人ばかり。
職業的な面ではちょっと恐ろしいですが、みんなそれぞれとてもステキな人ばかりです。
一人だけ、イヤーな人が登場します。これがクセモノ。それが、中学生の王子です。
見た目は純真無垢で誰から見ても優等生。
でも実は、殺し屋の方々なんかよりも腹黒くて冷酷で非情なヤツ・・・。
こういう人、私の周りにもいます。一見、清楚でいい人な感じだけど、実は腹黒い・・・みたいな。

けっこうその見た目に騙されちゃうんですよねー・・・だから、王子の章を読むたびに、
うんうん、わかるわかる・・・ってうなづいてしまいました。
残念なのが、王子の最後が書かれていなかったこと。
これはちょっと知りたかったなー。



伊坂作品久しぶりに面白かったです。
「グラスホッパー」で登場した鈴木さんも登場したり、なにかとグラスホッパーネタも
登場してたので、もう一度読み直してみると面白いかもしれません。
人がたくさん死ぬのに、重くなく、読後感は「爽快」とさえ思ってしまいました。



ちなみに、タイトルの「マリアビートル」というのは、また、伊坂作品なだけに、
ビートルズが絡んでるのかな?って思ったところ、てんとう虫の羽の七つの点は、
マリアさまの7つの悲しみを背負っているという言い伝え(?)が由来してるそう。
へぇ~・・・って思ってしまいました。
アル中の薀蓄とか、けっこうへぇ~・・・と思うことも多々出てきて、ちょっとしたトリビアも
楽しめました。