連休中、図書館で「中原の虹」を借りようと思っていたところ、
貸し出し中で借りられず、他に何か浅田次郎作品はないだろうかとウロウロしてて
見つけた本。何の予備知識もなく読み始めました。
競馬場で出会った老人との不思議な縁から、1冊の手帳を託された、
地上げ屋の丹羽。
その手帳に書き留められていた内容は、府中競馬場から多摩川を隔てて見える山林に、
莫大な財宝が隠されているというもの。
日本軍がマッカーサーから略奪した財宝で、戦争中に隠されたという。
丹羽は、同じく老人から秘密を託された福祉活動家の海老原とともに、
旧日本軍とマッカサー将軍が終戦前後に壮絶な奪い合いを演じた秘宝の恐るべき
秘密に迫る・・・。
そして、老人の死後に現れた地元の大地主・金原も加わり、驚愕の事実が
明かされる・・・。
これまた面白かったです。けっこう分厚い文庫本、一気に読んでしまいました。
バブル崩壊により、経営する地上げ屋がたちゆかなくなっているがけっぷちの丹羽。
すぐにでもお金が必要で、一か八かの賭けに出るべく、競馬場へ向かいます。
そこでひょんなことからある老人と出会い、その後、一緒にお酒を飲みに行きます。
・・・が、そこで老人から託されたものは、1冊の手帳。
手帳を託したその瞬間、老人は心臓発作で息を引き取ってしまいます。
そして、その後、老人のお通夜で出会った海老沢も手帳を託されていることを知り、
二人でその手帳に記されていることについて調べたところ、なんと、戦時中、日本軍が、
マッカーサーから奪略した秘宝があることが判明。
最初は半信半疑の二人。
でも、やはり老人の知人で、手帳の存在を知る大地主の金原と出会い、次第に現実味を帯びてきます。
物語は、現代(海老原や丹羽が登場)と、戦時中、交互に描かれています。
亡くなった老人は、実は元近衛師団の兵隊で、財宝隠しに携わった真柴だと判明。
戦時中の物語は、真柴の視線で描かれています。
単なる財宝探しの小説かと思いきや、そこはさすが浅田さん。
戦争の悲惨さをきっちりと描いています。財宝隠しを手伝った女学生たちについての話は、
涙なくしては読めません。
この小説、17年ほど前に刊行されたようなのですが、なんと、来年映画が公開するそうです。
堺雅人さん主演。これ、ちょっと見たいです。
マッカーサーを誰が演じるのか・・・楽しみです。
何も知らずに借りたのに、すっかりのめりこんでしまいました。
またしても浅田さんの本にやられてしまいました・・・。
これは是が非でも「中原の虹」を読まねばです。
