久しぶりに手に取った林真理子さんの本。
ここのところ、戦争ものなど重い本が多かったので、
ちょっと軽めのものを読みたくて・・・。
図書館でタイトルだけ見て借りたので、グルメな林さんの食べ物に関する
エッセイかなー・・・と思いつつ手に取りましたが、全然違いました・・・。
和歌山の裕福な主婦、美佐子。
フランス料理の世界に目覚めた彼女は、
東京で店を持つフレンチシェフと恋に落ち、
子供も家庭も捨てて、単身上京する。
・・・が、その恋に破れ、新しく出逢った有能なシェフの直人と
恋に落ち、結婚する。
和歌山、東京、三浦半島、そしてフランス・・・と、めくるめくフランス料理の世界に
身を投じた女性の半生を描く・・・。
読み終わって最後のページに「本書は著者の取材に基づいて書かれたフィクションです。」と
あるので、誰かモデルになった人がいるのかなー・・・と思い、ネットで調べたところ、
有名なフレンチの「タテル ヨシノ」のマダムがモデルになってるそう。
その人は、吉野美智子さんという方。残念ながら、既にお亡くなりになられています。
「タテル ヨシノ」といえば、ミシュランでも星をとっちゃうほどの有名店ですよね。
もちろん、そんな高級店に私は行ったことはないのですが、この本を読んでいると、
なんだか魅惑的な料理が続々と登場して、行ってみたいなーなんて思ってしまいます。
主人公の美佐子は、この小説ではとてもドラマチックな人生を送った人として描かれています。
和歌山の裕福な家に嫁ぎ、子供も2人いて、幸せな生活を送っていたにもかかわらず、
フランス料理の世界に魅せられてしまう・・・。
現実離れしてるなーと思いますが、実際の吉野さんもほぼ同じ人生を送ったそうです。
フランス料理って、若い頃は、コテッとしていて、そして緊張感もあり、
あんまり好きではありませんでした。
私、前の会社では最初レストラン事業部に所属してたので、そのとき(20代前半)、
いろんなお店に連れてってもらったのですが、ものすごく感動した覚えってないんです。
店によっては、カエルやウサギやハトを料理したものを出したり、ちょっと敬遠さえしてました。
ですが、何年か前に、「ロオジェ」でお食事をする機会があり、そのときに、今までのイメージが覆りました。
お酒が飲めないので、ワインを楽しめないのが残念でしたが・・・。
奥が深くて、本当に美味しいフレンチってすごい!!って感動したのを覚えてます。
なので、主人公の美佐子が、当時、日本では数少ない正統派のフレンチを食べて、
それに魅せられてしまったというのはちょっとわかります。
物語は、現在の美佐子と、過去の出来事の回想が織り交ぜて書かれています。
幸せな家庭を捨て、飛び込んだ食の世界。そして、ミシュランの星をもらうほどの
レストランと夫を支えてきたにもかかわらず、晩年はとても切ないものになっています。
まるで二時間ドラマのような流れで、さくさく読めてしまう本ですが、あとに残るものがないとうのが
正直な感想。
深く考えずに、ゴシップ誌感覚で読むのが正解かも。
でも、出てくるお料理のおいしそうなことといったら・・・。
そのへんはグルメな林さん、さすがです。
この本の取材でいろんなレストランに行ったんだろうなー・・・。
直人とラブラブなときに、彼が作った夜食の描写にヨダレが垂れそうになりました。
読んでるとフレンチレストランに行きたくなります。
会社の近くにビストロですが、とても美味しくてお財布にもやさしいレストランがあるので、
近々ランチで行ってみよう・・・と思いました。
