作品紹介を何かのTVで見て、ずっと気になってた映画。
ハンガリーが舞台です。
運命的な出会いをして結婚し、今や81歳となったエミルと70歳のヘディの老夫婦。
熱烈な恋に落ちた若い頃のことはすっかり忘れた二人は、年金だけでは暮らしていけず、
借金取りに追われる毎日の中、出会いのきっかけだった思い出のダイヤのイヤリングも
借金のカタに取られてしまう。
高齢者に冷たい世の中に怒りを覚えた夫のエミルは、イヤリングを奪い返すために持病のギックリ腰を
押して20年ぶりに愛車のチャイカを飛ばし、郵便局を「紳士的に」強盗する。
そして、それを機に次々と紳士的に強盗を重ねていく。
一度は警察に協力した妻のヘディも、奮闘する夫の姿にかつての愛しい気持ちを思い出し、
共に逃亡する決意をする・・・。
ちょっと切ないラストの映画でした。
ハンガリーの社会背景をあとから知ったのですが、それを知って見るほうが楽しめます。
あくまでも「紳士的」に強盗を繰り返すおじいちゃん。
もう、テレビのニュースで顔までバレてるのに、つかまりそうでつかまらない・・・。
警察の追跡もなんとなく甘い感じが。
もし私がこのおじいちゃんに強盗されたら、きっとおとなしく持金全部あげちゃいそうです。
他にもあげるものがあったらあげちゃいそう。(食べ物とか。)
そして、「気をつけて逃げて下さい」って言葉をかけてしまいそうです。
ハンガリーはずっと社会主義の国でしたが、1989年から資本主義の考えが取り入れられるようになり、
そのため高齢者の生活は苦しくなったという事実があるらしく、
この映画はそれをユーモラスに風刺しています。
「強盗」という重い罪を犯しているのに、それ自体を思わず肯定してしまいそうなゆるい流れの
映画になってますが、最後ちょっと衝撃でした。
でも、おじいちゃんもおばあちゃんも、とても生き生きとして、見てるこちらも痛快な気分になりました。
