W先輩にお借りました。
以前、W先輩から話を聞いていて興味津々だった本です。
同じ地域で起こった、3件の未解決事件。
被害者が特異な容貌だったことから、世間の注目を浴びたひき逃げ事件、
痴漢容疑をかけられた男の転落死、そして、色ボケ老人が飲んだ薬物入り缶コーヒー騒動・・・。
これらの事件には、ある人物の姿が見え隠れしていた。
謎を追う女性ライターは次第にその人物に魅せられていく・・・。
そして、真相に辿り着くが・・・。
とても怖いお話でした。
同じ地域で起きた、未解決の3件の事件。
共通点は、一見、同じ地域で起きたということだけなのですが、
ゴシップ誌の契約ライターの相馬多恵は、一件目のひき逃げ事件に
興味を持ち、調べ始めます。
そして、偶然同時期に取材を始めた二件目の事件を機に、
柴田乃々香という妊婦と知り合います。
おっとりとしていて、品があり、幸せな結婚生活を満喫しているといった感じの
乃々香に多恵は親近感を抱き、また、乃々香も、記者として颯爽と働く多恵に、
好意を抱き、二人はたちまち仲良くなります。
でも、多恵はのちに起きた三件目の事件を含めて、
これらの事件に乃々香が関連しているのではないかという疑惑を抱きます。
そして、事件の真相に迫っていくのですが、背筋が寒くなるような感覚を
味わいました。怖かったです。
日常で、まったく知らない人に腹が立つことってたまにありますよね?
たとえば、街中で思い切りぶつかってきたのに、あやまらない人とか・・・。
一瞬、ムカッとはしますが、そういう感情って、すぐに消えちゃいますよね、普通。
そんなささいな出来事に殺意を抱くってある意味すごいパワーだなーと思いつつ、
自分も知らないうちに、そういうことで人に迷惑をかけたりしていないだろうか・・・と、
思ったり。
そして、それが元で見ず知らずの人に殺意を抱かれたりしたら怖いなー・・・と、
やっぱり最終的な感想は「怖い」ということでまとまりました。
女性作家ならではの視線で、怖い女性を本当にホラーかとおもうくらい、
怖く書いていて、一気に読んでしまいました。
この作家さん、まったく知りませんでしたが、機会があったら他の作品も読んでみたいです。
W先輩は、本当に作家さんの開拓が上手だなと思った一作でした。
