さくさく読書日記-村上ラヂオ


先日、久しぶりに「anan」を購入しました。
「本とマンガ」特集。こういう特集の雑誌を見つけると、
ついつい購入してしまいます。


で、そこに、村上春樹さんのエッセイが掲載されていました。
10年ほど前に1年間だけ連載していたエッセイ、「村上ラヂオ」が、
復活するそうで・・・。
読んでみたら、「anan」読者向けの、とてもさっぱりとした、
わかりやすいエッセイで、つい、既刊の「村上ラヂオ」も読みたくなり、
早速購入してしまいました。


一話ごとに、大橋歩さんの、そのエッセイのテーマに沿った版画が
掲載されていていて、それを見るだけでもほっこりします。
そして、エッセイ自体も、ものすごく気楽(といえばいいのかな?)な
文章で読みやすい・・・。
独特のひねりのある視線はそのままで、でも、さすが「anan」向けに書かれた
エッセイ・・・と思わせる、とても読みやすいものになっています。
今まで、何冊もの村上作品を読んできた私にとって、こんなに親しみやすい
村上文学は初めてかも!!ってくらい、読みやすいです。
そして、テーマも面白い!!


たとえば、1970年頃、女性解放運動で「女性を社会的に束縛している」という理由から、
ブラジャーが焼かれるということがあったそうですが、村上さんが気になるのは、
「その焼かれたブラジャーは使用済みのものだったのか?」ということ。
そして、ここからが、村上さんぽいのですが、「ブラジャーにしてみれば、
ちゃんとブラジャーとして使命を与えられて生まれてきて、ちゃんと使命を全うしていたのに、
ある日いきなり極悪人みたいに扱われたわけだから・・・」ということで、
ブラジャーに同情しちゃった村上さん。
そして最後に、「なぜガードルを焼かなかったのか?
ガードルのほうが束縛的なのではないか???」としめくくってます。


・・・確かに・・・。


こんな感じで、いろいろなことをテーマにして、
けっこう好き勝手なエッセイを展開していますが、
それがまた親近感があってよい感じです。
一冊、あっという間に読めてしまいました。
意外と食べ物の話が多いのもうれしいです。
特に、コロッケパンの話は、よく晴れた日に、公園の芝生に座って、
コロッケパンが食べたくなりました。

大橋歩さんのステキな版画を見るだけでも癒されます。
初めて村上春樹を読もう・・・という人に、うってつけの
一冊だと思います。