さくさく読書日記-ゼロの焦点

映画が気になっていて、よくよく考えたら、
原作も読んでないことに気付き・・・。
松本清張の本はけっこう読んでるので、
有名なこの本はてっきり読んでるものと思い込んでました。
・・・というわけで、早速購入。


板根禎子は26歳。
広告代理店に勤める鵜原憲一と見合い結婚をした。
紅葉が盛りを迎えている信州から木曾を巡る新婚旅行を終えた10日後、
憲一は、仕事の引継ぎをしてくると言って、金沢へ旅立つ。
しかし、予定を過ぎても帰京しない憲一・・・。
そして、禎子のもとにもたらされたのは、憲一が北陸で行方不明になったという、
勤務先からの連絡だった。
急遽金沢へ向かう禎子。憲一の後任である本多の協力を得つつ、憲一の行方を追うが、
その過程で彼女は、夫の隠された生活を知ることになる・・・。


映画の宣伝では、3人の女性にスポットを当ててますよね?
広末さんは主役だから、きっと夫に失踪された奥さん役なんだろうなー・・・と思ってたのですが、
あとの二人の役回りがよくわからなかったので、原作読んでよかったです。
この本が書かれたのは、昭和30年代。
まだ終戦から間もなく、やっと復興の兆しが見え始めたという時代背景でしょうか?
禎子と憲一のように、当時はお互いのことをきちんと知らずにお見合いをして結婚する・・・というカップルが
多かったと聞いています。
それゆえに、この本でも夫の過去を知らずに、のちのち隠された過去を知ることになる・・・という、
ちょっとした悲劇が描かれています。
また、占領下の日本で、生活に困窮した女性達が、米兵相手に商売をしていた・・・という事実が、
物語の背景をさらに複雑なものにしています。
当時のさまざまな社会情勢をからめて、それを背景にした不幸な出来事・・・。
それは、切なくて悲しいラストにつながります。


映画のキャスティングは、なかなか興味深いものとなっています。
女性3人のイメージは、原作のイメージ通りのような気がします。
見たいけど・・・DVDになっちゃうかなー。