さくさく読書日記-図書館の神様

久しぶりの瀬尾まいこさんの本。
タイトルにも惹かれて購入しちゃいました。


高校時代、バレー部のキャプテンをつとめていた清(きよ)は、
まっすぐでまじめな性格の持ち主。
勝てるはずの相手に負けてしまった練習試合後のミーティングで、
清は、ミスの多かった部員に厳しく当たってしまう。
そして、その部員は次の日自殺をしてこの世を去ってしまう。
そんな事情で大好きなバレーをやめざるを得なくなった清は、
田舎の大学を卒業し、なんとなく高校の国語講師の職に就く。
できればバレー部の顧問をやりたかった清は、なぜか部員一名しかいない
文芸部の顧問になってしまう。

国語講師でありながら、本をまともに読んだことのない清は、いつしか、
たった一名の部員・垣内くんと心を通わせていく・・・。


瀬尾さんの本って、本当に読んだ後じわじわとほっこりしてきます。
今回の主人公は高校の国語講師。
高校時代、バレー部に所属し、優秀な選手としてがんばっていたのですが、
ある日の練習試合で勝てる相手に負けてしまったため、
練習後のミーティングでミスの多かった部員に厳しく当たってしまい、
そしてその部員は次の日自殺をしてしまいます。
当然、自殺の原因は、前日のミーティングが原因だと周りは思い、
清はいたたまれなくなりバレーをやめることになります。
それまではまっすぐでまじめ、名前の通り清く正しい性格だった清ですが、
なんだかいろんなことがどうでもよくなり、流されるまま地方の大学に進学し、
なんとなくバレーがまたしたくなって、顧問ができるかもという淡い期待を胸に、
不倫相手のすすめもあって高校の国語講師になります。
しかし、配属された部は文芸部。しかも部員はたったの一名。
国語の講師なのに、それまでまともに読書をしたことのなかった清は、
毎日つまらなくてたまりません。
でも、部員の垣内くんによって読書の面白さをちょっぴり知り、
そして、清自身もだんだんと変わっていきます。


あくまでも「人の死」が根底にあるのですが、でも、それを前向きに
受け止めていけるようになる清。読後感はとてもいいです。

たぶん、清のような人がもし学生のとき同じクラスにいたら、
私は絶対友達にならないタイプだなーと思いつつ・・・。
心の寂しさを埋めるために不倫相手と不毛な恋愛を続けたり、
自暴自棄になっていた清が垣内君との心を通わせていくことによって、
徐々に前向きになっていく姿は爽快です。
瀬尾さんの本て、いつも必ずステキな男子が登場しますが、
今回は、垣内君はじめ、清の弟、そして不倫相手・・・。
特に、弟、最高です。


そして、頭痛持ちの私が気になったのは、清も頭痛持ちだということ。
頭が痛くてもがんばってしまってさらに悪化させたりしちゃうんです。
もちろん、頭痛持ちにはなくてはならない鎮痛剤は常備していて・・・。
そんな共通点がちょっとうれしかったりして。
なんか、きっと頭痛持ちでなくてはわからないことなんかも書かれていて、
ひょっとして瀬尾さんも頭痛持ち???なんて思ったりしちゃいました。


私、読書は好きですが、昔の本はどうもニガテで、
誰もが一度は読んでいるであろう、川端康成や太宰治などは
ほとんど読んだことがないんです。
でも、この本で垣内君が川端康成を研究していて、
その面白さを解いたりしてるのですが、それを読んでとても読みたくなってきました。
山本周五郎の「さぶ」も読んでみたいです。