この作品、吉本ばななさんが大学の卒業制作の作品なんですって。

だから、「キッチン」よりも前に執筆したお話。

単行本には「キッチン」に収録されてるらしいです。


大学生のさつきは、4年間付き合った恋人の等を、突然交通事故で失う。

悲しみを紛らわせようと始めたジョギングをしていたある朝、等と思い出の場所でもある

橋の上でうららという不思議な女性に遭遇する。

また、等の弟の柊は、兄と恋人をいっぺんに失った。等が運転する車で家に遊びに来ていた

柊の恋人ゆみこを送っていく途中の事故だった。

柊は、ゆみこが死んでから、彼女が着ていたセーラー服で通学する。

一見、頓珍漢な行動なのだが、そこにはゆみこに対する思いがあふれていた。

うららとの約束である朝、橋の上で待ち合わせしたさつきは、そこに亡き等の姿を見る。

また、同じ頃、柊は夢の中でゆみこに会う・・・二人のそれぞれの恋人への思いが、

奇跡を呼ぶ・・・。


あらすじうまく説明できない・・・でも、このお話、すっごくよかった!!

本当に短いお話なんですが、読んだ後のじーーーんとする気持ちは、

今でも続いてます。このお話を思い出すだけで胸がキューンとする感じ。

最愛の恋人を事故で突然亡くしたさつきは、ある朝、うららという不思議な女性に出会います。

うららに導かれて、不思議な体験をすることになります。

一方、さつきの死んだ恋人の弟・柊もまた、大切な恋人を同じ事故で失い、

喪失感に暮れています。

そんな柊もさつきと同じタイミングで、不思議な体験をします。

ありえない!!って思うお話ではありますが、なんか、喪失感から立ち直ろうとする

前向きな気持ちにじーんとします。

これをキッチンよりも前に書いてたっていうんだからびっくりです。

キッチンもいいお話ですが、私、こっちのお話の方が好きです!!

切なさや悲しみを乗り越えて、生きて行こうとする、人間の強さみたいなのが

さらりと描かれていました。

ありえないながらも、主人公さつきが、死んだ恋人に会うシーンは、

ちょっぴり涙が出ました。

またちょっと間を置いて再び読みたいお話です。