松本清張さんの本は、読んだことなさそう・・・って思うと、
ついつい購入してしまいます。
今年は生誕100年にあたるそうで、記念復刊している本が
多いらしいです。これもその第二弾。
好きな男に翻弄されて転落していく女たちを描いています。
短編で11編ものお話が収められています。
ひとつ、印象に残ったものを紹介します。
<記念に>
銀行員の良二は、年上のバツイチの滝子と付き合っていたが、
彼の家族は滝子との交際に反対する。だが、良二はだらだらと
彼女との交際を続ける。
毎日お弁当を作ったり、ボーナスで洋服を仕立てたり、
滝子は年下の恋人に懸命に尽くす。
そんなある日、良二に縁談が持ち上がる。相手は、兄の妻の友人の妹。
23歳と若く、また、育ちのよさを感じさせる言動に良二は好感を抱き、
結婚を前提にした交際が始まる・・・。
そして、良二は滝子に別れ話を切り出す・・・。
・・・これ、前に読んだことがあるかもしれない・・・と思ったんですが、
なんとなく結末がわかっていてもやっぱり面白い!!
同性ながら、「女って怖い」って思うお話ばかりです。
ご紹介した<記念に>というお話、年下の男がバツイチ年上女と付き合い、
バツイチを引け目に感じている彼女はすごく彼のことが好きなのに、
ことあるごとに「いい人が見つかったら私にかまわず幸せになってね。」と言い続けます。
なんか、その言葉の裏に隠されている彼女の気持ちを思うと
すごく痛々しい感じがしますが・・・。
優柔不断な男は、それを聞き流しつつも、いざ新たな出会いがあると、
あっさりと女に別れを告げてしまいます。
本当は彼との結婚を夢見ていた彼女は、彼の新しい門出を祝い、
別れ話に応じます。
・・・が、式の前日にふと年上の彼女のことを思い出し、「独身最後だから・・・」と、
軽い気持ちで通いなれたアパートに行ってしまったことで悲劇となります。
バッカだなぁ・・・女心がわからないからだよ・・・なんてオバちゃんな突っ込みを
入れながら読んでしまいました。
こんな感じで、愛を求めるあまり、転落していってしまう女性たちを描いた
この作品。いやはや、ほんっとーに「女って怖い」です。
松本清張さんは、女性の「悪」な部分を描くのが本当に上手な作家さんだなーと、
改めて感心しながら読んでしまいました。