
「冷静と情熱のあいだ」に続く、江国香織さんと辻仁成さんの
コラボ小説。
貸本屋さんで悩んだ末、借りてしまいました。
どちらを先に・・・とこれまた悩みましたが、なんとなく、
江国さんバージョンを先に・・・。
兄・惣一郎が死に、家族がバラバラになったことが耐えられなく、
寺内茉莉は、17歳で男と駆け落ちをする。
同棲・出産・結婚・・・数々の男との別れを経験してもなお、
茉莉は「超然」と、直感的に行動していく・・・。
・・・長い小説でした。
主人公の茉莉は、大学教授の父と、園芸家の母、そして大好きな兄・惣一郎とともに、
幸せな生活をしてたのですが、突然の惣一郎の死。それによって変わってしまう母。
家に自分の居場所を見出せなく、息苦しくなった茉莉は、17歳のときに、
そのとき付き合ってた彼と東京に駆け落ちします。
・・・が、結局恋に破れて、実家に戻り、出産・結婚を経験するも、夫に死なれ、
そんなときに出会ったヨーロッパで活躍する画家に請われて絵のモデルになるため、
渡仏。・・・と、波乱万丈な人生を歩みつつ、いつも「超然と」、直感的に
生きている茉莉がとても魅力的に思えました。
なんか、「冷静と情熱のあいだ」をイメージして読むと、かなり違うので、
最初戸惑いますが、一人の女性とその周りの人たちとの関係を、
とても深く描いているので、面白かったです。
実は、江国さんの本て、初期の作品はとても好きでほとんど読んでますが、
なんとなく途中から、透明感がなくなったというか、読みにくくなり、
ちょっぴり敬遠してたんですが、これは、初期の透明感と、
最近の透明感のなさがいい具合に混ざり合っていて、新鮮でした。
辻仁成さんの「右岸」を読み始めてます。
「左岸」では詳しく書かれていなかった、兄・惣一郎の死の謎などを、
茉莉の幼馴染、祖父江九の視点から描かれてるようです。
こちらも楽しみ。
読み終わったらまた感想UPします。