私の世代にはけっこう強烈なタイトルのこの本。
図書館で見つけました。
タレント本の延長かと、からかい半分で借りてみましたが、
なかなかどうして、とっても読み応えのある興味深い本でした。
アイドルを自覚して演じ、虚構の世界を謳歌する松田聖子。
生身の人間として、唯一無二のアーティストとしてすべてをさらす中森明菜。
相反する思想と戦略をもった二人の歌姫は80年代消費社会で、
圧倒的な支持を得た。
商業主義をシビアに貫くレコード会社や芸能プロ、辛気臭い日本歌謡界の転覆を
謀る作詞家や作曲家・・・背後でうごめく野望と欲望をかいくぐり、二人はいかに生き延びたのか?
歌番組の全盛時代を駆け抜けたアイドル歌手の、闘争と革命のドラマ。
(表紙より)
面白かった、この本。
セーコちゃんがデビューしたのって、私が小学校3年生のとき。
それまでのアイドルってキャンディーズやモモエちゃん、ピンクレディーなどが
いましたが、セーコちゃんが出てきたときは、子供ながらにそのかわいさに
衝撃を受けた覚えがあります。
3歳のときに、親戚の人々の前で、「野口五郎とサンハトヤホテル(伊東)で結婚する!!」と
堂々と宣言していたほど、子供の頃からミーハーな私でしたが、
モモエちゃんもキャンディーズもピンクレディーもそんなに好きだった覚えはないんです。
セーコちゃんが初めて「レコード欲しい」って思ったアイドルかも。
そんなセーコちゃん、デビュー前はいろんなオーディションに落ちまくってたそうです。
「あんまりかわいくないから」という理由で・・・デビューのきっかけになったオーディションも、
容姿よりも声で通ったそうで・・・びっくりしました。
一方の中森明菜さんも、一世を風靡しましたよねー。
当時、セーコ派、明菜派・・・って分かれてましたよね。
私はもちろんセーコちゃん派でしたが、明菜さんの歌はとても好きでした。
明菜さんって、不良のイメージで売り出されたからか、セーコちゃんのような、
からっとした明るさがなく、なんとなく幸薄いイメージがあります。
この本では、セーコちゃんは、「松田聖子」というアイドルを演じている・・・といい、
明菜さんは、本名であることから、生身の人間としてすべてをさらしていた・・・と言っています。
それは歌の歌詞にも現れている・・・という解説をしています。
ふむふむ・・・確かにそうかもしれない・・・と二人の全盛期に思春期ど真ん中だった私は、
読み進まずにはいられませんでした。
先週、セーコちゃんカウントダウンコンサート行ったばかりだし・・・。
本当に、軽い気持ちで借りた本だったんですが、一日で一気読みしちゃいました。
当時の日本歌謡界の裏事情なども詳しく書いてあり、それもまた興味深かった。
昨年暮れ、ブログに「レコード大賞を見ても年の瀬の感じがしない」と書きましたが、
それもそのはずだわ・・・って思ってしまう、日本歌謡界の衰退の原因が、
鋭く指摘されてます。
思いがけず面白い本にめぐり合えました。
やっぱりセーコちゃんは永遠のアイドルだわーって思いつつ、
久しぶりに中森明菜さんの歌が聴きたくなりましたー。