ブログに書いたことなかったんですが、私、実は毎週土曜日の夜中、
NHKで放送している「デスパレートな妻たち」をついつい見てしまってます。
この枠って、たまに前の番組の都合で時間がズレることが多いので、
新聞のテレビ欄でチェックしてから見てるのですが、昨日もいつものように
新聞チェックしたところ、「デスパレートな妻たち」のあとに、
ドラマ「父の詫び状」を放送すると出てました。
これは見なきゃ!!てなわけで、眠い目をこすりつつ見てしまいました。
このドラマ、1986年のものの再放送だそう。
当時、見たような記憶もあったのですが・・・。
内容は、向田邦子さんのエッセイ「父の詫び状」から、いろいろな場面を
抜粋してひとつのドラマにしているもの・・・。
普段は怒ってばかりいる、怒るネタがないとそれに対して怒ってしまうほど、
いつもいつも怒っている父親の本当の優しさや、苦労などを描いています。
太平洋戦争が始まるちょっと前くらいのお話。
当時は、こんなお父さんが、そしてこんな家庭がいっぱいあったんだろうな・・・と、
思いを馳せてしまうような内容です。
これを見て、私は自分の父親を重ねてしまいました。
原作を読んでもいつも、自分の父を重ねてしまいます。
うちの父も、本当に口うるさい人で、小さい頃はいつもいつも怒ってるイメージしか
ありませんでした。
向田さんが、「他の家のお父さんがうらやましかった」というようなことを書いてた
エッセイがありましたが、私も、本当によその家の見るからに優しいお父さんが
とてもうらやましかったです。というか、他の家のお父さんも、いつもいつも怒ってるんだと
思ってたんですが、遊びに行く友達の家のお父さん達は、みんな口数が少なく、
とても穏やか・・・。
それに比べてうちの父は、挨拶の仕方から、立ち居振る舞いにいたるまで、
父の前では本当に気が抜けないといった感じでした。
ちょっとでも雑な挨拶をすれば、怒鳴られるのは必至でした。
悪いことをすると、手を上げられることもいっぱいありました。
顔がゆがんじゃうんじゃないかと思うくらいのビンタをはられたことも
一度や二度じゃありません。
でも、本当は情にもろく、優しいところもあり、それがうまく表現できない人でもあり、
私がそれに気づいたのは、かなり大きくなってからだったのですが・・・。
父と一緒に住んでた頃は、なるべく接する時間を持たないことに
命を懸けてました。勉強してないのに、勉強してるフリをして自室にこもったり・・・。
子供の頃は、父が大切なものは、母や私や弟ではない、仕事なんだ・・・って思っていて、
私は父の愛情というものを受けたことがない!!って思い込んでました。
なので、高校を卒業したら、どんなことをしてでも、家から出たい!!とずっと思ってました。
でも、18歳で上京して離れて暮らしてみて、初めて、私は本当は愛情いっぱいで
育てられてきたんだな・・・って思うようになりました。
東京で一人暮らしをしている私をいつも心配してくれて・・・。
なんでも自分でやらなければいけない状況に追い込まれたときに、
初めて親のありがたみがわかったというか・・・それから、私がそれまで父に対して抱いていた
ネガティブな印象も、本当は、不器用ゆえにそういう表現の仕方しかできなかったんだな・・・と
わかるようになりました。
なので、父のことを好きになれたのは、かなり大きくなってからなのです。
「父の詫び状」を見ると、ついついそんなことを思い出してしまうのです。
昨日もドラマを見て、向田さんのお父様が怒るネタなど、うちの父とあまりにも似ていて、
また父のことを思ってしまいました。
5年ほど前に倒れて、それからは健康にも人一倍気遣ってるようです。
相変わらず何かにつけて怒ってはいますが、昔ほどの勢いはなくなり、
実家に帰ってそんなことを目撃するたびに、「あぁ、年取ったんだな」って思います。
昔なら絶対にものすごい勢いで怒ったはずなことに対しても、
怒らず、逆にそういうことにトラウマを持ってる私は一瞬ビクッとするのですが、
それはそれでちょっぴり寂しかったりします。怒られたら怒られたで、
ムカつくんでしょうが・・・でも、いつまでも怒鳴る元気があるくらい元気で
長生きして欲しいです。
父を思ってしまうからか、私はやはり向田作品の中で一番愛着があるのは、
「父の詫び状」なのです・・・。