月のころはさらなり


先日、本屋さんで見かけて気になってた本。
「新潮エンターテインメント大賞」なる賞を受賞してるそうです。
この賞、毎回審査員がひとりだけで作品を選ぶそうですが、
今回の審査員は宮部みゆきさん。
宮部さんがその審査でほぼ満点をつけたそうです・・・。
清少納言の枕草子でおなじみの「月の頃はさらなり」というタイトルも
気になり・・・。古典は嫌いなんだけど、枕草子は好きなんだよなぁ・・・。


母に連れられ、田舎の古びた庵にやってきた17歳の悟が出会ったのは、
不思議な力を持つ美少女と生意気な少年。
女と子供しか入ることのできないこの庵の役割とは?
そして、殴りつけたまま家に残してきた悟の父の消息は???


・・・宮部さんが絶賛してた広告を見て借りてみましたが、
いかにも、宮部さんが好きそうなというか、宮部さんの作品にありがちな
雰囲気のお話でした。
前半部分で物語がどの方向へいくのかがまったくわからず、
読んでて既にだれてしまう感じ・・・。
中途半端にファンタジックな部分もあり、私的にはビミョーでした。
私が見た広告には、ミステリーの要素もあり・・・みたく書いてあったけど、
どこがミステリー?と思わずにはいられず・・・。


でも、途中で「魂かけ」という不思議な体験の描写があり、そこはとても幻想的で、
美しい光景を想像することができました。
”田舎のおばあちゃんち”を想像して読むと、電気製品の少ない、田舎の家が
浮かび、それはそれでなんだか懐かしい気持になりました。
後半になると、前半に「???」と思っていた裏事情がだんだん明らかになってきて、
それはそれなりに面白くなってます。
でも、やっぱりミステリーではないと思う・・・。


作者である井口ひろみさんは、浜松市在住の会社員だそう・・・。
同じ静岡出身でちょっと応援したくなってます。
今後の作品に期待したいなって思ってます。