庭の桜、隣の犬


冬休み中に読んだ本。
読書家の先輩にいただきました。
角田さんの本って、さらっと毒々しいところが私は気に入ってます。


物語は、東京郊外のマンションに暮らす、30代の夫婦が主人公。
「人生はビジョンだ」と信じて生きてきたつもりの夫は、ある日、
職場の近くに安アパートを借り、そこで時々ぼんやりと時間を過ごすようになる。
一方、幼い頃、「天才少女」として騒がれた妻は、専業主婦となり、
夫の考えていることを理解できないながらも、一緒にいることにも、
離婚することにも意味を見出せないまま、一日一日を過ごしている。
最初はそんなところから始まった、夫婦の綻びが、お互いの親族に関わる
いくつかの出来事によりじわじわと広がっていく・・・。


これね、読後感は決していいものじゃないです。
でも、夫婦って実はこんなもんかな・・・とか、家族って現実は
こんなもんかな・・・とか、ありえない話じゃなさそうなぶん、
リアルな感じがします。
角田さん独特の辛らつさというか、毒々しさがまたいいスパイスに
なってます。
作風は、「空中庭園」ぽい。夫と妻が交互に語り手になってます。


平凡な30代の夫婦が抱える空虚感・・・なんか、私は平凡な人生が
一番・・・って思ったりしちゃってますが、果たしてそれでいいのか?
かと言って、山あり谷ありな人生もどうかなぁ???と、思ってしまいました。
なんか、けっこう年齢的にも、身に詰まされるものがあったり・・・。
30代の方々に読んでみて欲しい本です。