オンリー・ミー

同僚Oが読んでて、いろいろ話を聞いてたのですが、

以前読んだ「ありふれた生活」よりも前、

ちょっぴり名前が知られるようになった頃(振り返れば奴がいるの頃)のエッセイ集。

同僚Oから聞く話があまりにも面白いので、図書館で予約して借りちゃいました。

三谷さんは、自分の性格を最も的確な言葉で表現すると、

「正義漢」だと書いてます。

街で傘の持ち方の下手な人(たたんだ傘の真ん中あたりを握り、

先の部分を後ろにして地面に平行に持つ人)を見ると腹が立つそうで、

そういう人を見ると、わざと背後に歩みより、

傘の先にちょこっとぶつかって痛がり、

相手に気付かせるといった作戦を実行し、「戒める」そうです。


正義漢というより、ちょっと妙な人かもとふと思ってしまったりもするようですが、

私はこの戒め作戦は、とてもよくわかるんです。

例えば、私が働いている会社はオフィスビルに入ってますが、

エレベーターに乗っていて、腹の立つことが多々あります。

ギュウギュウ詰めの中に無理矢理大勢で乗ろうとする人々

(エレベーターは何台かあるので、自分だったら次を待つなと…。)や、

逆にガラガラなエレベーターで妙に、

それこそ相手の髪の毛が私の鼻先に触れるくらい詰める人。

この場合、私も三谷さんのような戒め作戦を密かに遂行します。

両手を胸の前でグーにして、あまり近づくと手が相手に触れるのです。

相当に鈍感な人でないかぎりその妙な距離感に気付いて、適度な距離に修正してくれます。

エレベーターは、空腹になったときと同じくらい私の心を狭くします。

でも、三谷さんのこのエッセイを読んで、とても共感しましたし、

ちょっと安心しました。

他のお話も面白かった!!

お母さんから任された喫茶店で、

それでなくても接客なんて苦手だと自負してるのに、一人で切り盛りしてるうちに、

お客さんが一杯になってしまったことで力が尽き、

店にお客さんを残したまま逃げてしまったり…。
ちょっと変わってるけど、常識人で小心者で面白いお人好しな人だということが、

読めば読むほどわかります。

友達にいたら、間違いなくいろいろ突っ込んでイジリたくなるキャラ。

このエッセイ、とらばーゆに連載されてたようで、

最終回の最後に「早く仕事、見つかりますように」とあります。

これ、同僚Oから話は聞いてたのですが、

全ての話を読んだあとに実際この一文を読んで、

三谷さんの人柄がこの一文に凝縮されてるように思いました。

この場を借りて、同僚O、面白い本を教えてくれてありがとう!!