瑠璃の海


昔、「恋」を読んで以来、読んだことのなかった小池真理子作品。
私、青系の色が好きなので、今回は、タイトルの”瑠璃”という文字に
惹かれて借りちゃいました。


物語は、あるバスの事故で夫を失った萌と、
同じ事故で娘を失った遊作が主人公。
遺族会で出会った二人は、逢瀬を重ねるうちに、
お互いがなくてはならない存在になる。
しかし、現実の世界では、二人の関係はスキャンダラスなもので、
周囲のいろんな思惑がより二人を燃え上がらせ、
悲劇的な結末を迎える・・・。


ニガテだ・・・こういう話・・・。
けっこうなボリュームで途中でやめようかとも思ったんですが、
長崎の平戸の風景などはとても心動かされるものがあり、
とりあえず最後まで読んでしまいました。
「失楽園」と重なる・・・。


事故で最愛の人を失う・・・心の拠り所に、新しい恋に身を任せるのは
いいことだと思います。
・・・が、なんか、この二人、あまりにも暗くて、正直イライラしました。
心の傷は深いものだとは思います。現実的な生活がつらいのもわかります。
でも、ここまで自分達を追いつめなくてもいいのに・・・ってこちらがつらくなってしまいました。
追い詰めまくって最後の悲劇的なラスト・・・まぁ、これが二人にとっての
永遠の幸せといってはなんですが・・・途中でラストが読めてしまって、
ちょっと萎えました。
せっかく新たな恋をしたのなら、お互い独身なんだし、結婚して
普通の生活をすればいいのに・・・それほど激しいってことだったんでしょうか?
私にはちょっと理解できないものがありました。


でも、二人のいろんな面での重要な場所となる、長崎の平戸は、
とても行きたくなるような描写がされており、唯一この本を読んで
救われたところです。


サラッとした恋愛小説は好きですが、こうもドロドロというか、深いものは
やっぱりニガテだわ・・・と再認識した作品でした・・・。