イル・ポスティーノ


グラン・ブルーに続き、イタリアの島シリーズ(勝手にシリーズにしちゃった。)です。



物語の舞台は、ナポリ沖の小さな島。島民のほとんどが漁業に従事している。

その島に生まれ育ち、自身の祖父も父も漁師という環境に育った

主人公マリオは、漁師になるのを望まず、

ある日、ひょんなことから郵便局の配達員の仕事に就くことになる。

仕事の内容は、チリからイタリアへ亡命してきた

詩人パブロへの郵便物を届けること。

初めは、マリオに警戒するパブロだったが、

彼の純粋な心に触れ、静かに友情を育んでいく。

そして、マリオはパブロに詩の隠喩について教えられ、

次第に詩にのめりこんでゆく。

ある時、島の食堂の娘に恋したマリオは隠喩を多用した詩を彼女に捧げ、

熱烈な求愛をし続けた結果、とうとう彼女と結ばれる。

パブロはそれを祝福し、結婚式の立会人となるが、

式の最中に届いたチリでの逮捕状の取り消しの知らせを受け、

いともあっさりと帰郷してしまう。
パブロの影響を多大に受け、共産党員にもなったマリオは

寂しさを感じる一方、著名な彼の友人であることを誇りとし、

自分のことが彼の記憶の片隅に残ればよいと願う。

…が、その後パブロからの連絡は途絶え、

彼の活躍を新聞で見ては寂しさと喜びを感じている。

パブロに島を忘れて欲しくないと、

彼が残していった録音器で島の『音』を追い求める…。

結末はちょっぴり切ないですが、島の景色が本当に美しく、

マリオの純粋さがとてもまぶしく感じて、心の奥がじんわり温かくなりました。


マリオ役の俳優さんは、実生活でもともと心臓が弱く、

この映画のクランク・アップの翌日に急逝されたそうです。

そんな背景も、映画に切なさを感じさせる所以かもしれません。
いいなぁ、イタリアの小島…治安はあまりよくないと聞きますが、

いつか絶対行ってみたいです。