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今、金融業者は、森金融庁長官が進める様々な改革の真っ最中である。

 
この改革の嵐は、証券会社、保険会社、そして地銀など全面的に吹き荒れている。
 
筆者の前書「捨てられる銀行」では、特に地銀に焦点を当てた書であり、本書は資産運用業務に焦点を当てた続編である。
 
一連の改革に流れる精神は、フィデューシャリーデューティであり、顧客本位の業務運営と訳される。
 
森金融庁長官が、これまでと異なるのは金融機関に対するスタンスであり、金融庁は金融業界を守るのではなく、国民の金融資産が金融市場にスムーズに流れるよう、その阻害要因を徹底的に潰しにかかっているという印象だ。
 
本書では、森金融庁長官が如何にフィデューシャリーデューティの考えに至ったのか、若い頃からの経歴を振り返りながら考察している。
 
また、アメリカの投資信託残高と日本の投資信託残高がどうして10倍の差が出来てしまったのか、確定拠出年金の仕組みの違いを行動ファイナンスの観点から考察しており、非常に示唆に富む内容である。
 
ちょっと一般の読者には、取っつきにくい内容も多いが、金融機関、保険会社、金融商品仲介業、
保険代理店などの業界人にとっては、日本の金融行政がどのような思想に基づいているのかを理解するためにお勧めの書です。