HIS会長澤田秀雄の「運をつかむ技術」を読みました。

日経の書評で、「18年間赤字のハウステンボスを1年で黒字にした秘密」という帯の文句から、自慢話かと思って読んだら、起業してからの失敗した話も数多く紹介されており、いろいろ示唆に富む本であるというようなことが書いてあったので、読んでみました。

起業家の話でいつも興味を持って見るのは、元々何をやろうとして会社を創業し、その後如何にして成長したかということなのですが、澤田氏の場合、元々ドイツ留学時代に現地のガイド業で貯めた軍資金で日本で創業したわけですが、最初は「秀インターナショナルサービス」(後のHIS)という名前で、毛皮の輸入をやろうとして設立したそうです。

ところが、創業間もなくワシントン条約で毛皮の輸入ができなくなり、なかば仕方なく航空券を扱いだし、当初の半年は暇でパチンコで生活費を稼ぎ、読書に没頭したそうですが、その後持ち前の企画力を発揮して成長軌道に乗せました。

実は、この様な、昔は違う事業をやっていたのに、別な事業で大きく成長するという話は、よく聞く話であり、有名なのは、DHCです。

DHCの元々の名前は、大学翻訳センターです。創業者が学生時代に翻訳をやるための会社として設立したものが、いつか健康食品の会社になりました。

DHCは、今でも語学の本やCDも出していて、多分創業者が語学が好きなのだと思います。

テイボーも、株式市場ではよく業態を上手く変換した事例として紹介されました。テイボーの元々の社名は、帝国帽子であり、明治から戦後しばらくは帽子が流行していたのでしょうが、帽子が下火となる中で、フェルト技術を活用して、今ではマーカーのペン先の圧倒的なシェアも有する会社になっています。

この様な企業の創業とその後の変遷の話を読むと、ダーウインの進化論の一節、「この世に生き残る生き物は、最も力の強いものか。そうではない。最も頭のいいものか。そうでもない。それは、変化に対応できる生き物だ。」を思い出します。

当社も、この変化の激しい環境の中で、変化に対応して生き残りたいと思っています。