妖怪杖つき | ダブルブッキングの微炭酸

妖怪杖つき

やられたー・・・
山ノ手線での事なんです。
ちょっと混んでる電車だったのだか運良く座れました。
座って次の駅で、七十もしくは八十歳位のお祖父ちゃんが杖をつきながら乗って来たんです。
その進むスピードが遅い遅い、時速に換算したら三センチ位じゃないかって位遅かったんです。
みかねて席を譲ってあげると、疲れていたのか、座ってすぐ眠り始めました。
電車は進み、五反田に着いた時、そのお祖父ちゃんが急にビクン!として、目を空けて『あれ!やべ俺の駅だっ!』って顔をしたんです。
その時、さっきまで時速三センチしか進んでなかったじいさんが、走ってホームに出て、『あっ、違うか・・・』という顔をして普通に歩いて席に帰ってきたんです。
その間、杖は全くついていませんでした。
うそだろ・・?
始めは火事場のクソジカラかと思ったが、たかだか駅で降りなきゃ位で出るもんじゃない。
完全にじじいに騙されました・・・
ちなみに降りる時はまた時速三センチで去っていきました。