隠れた名作。65年の「殺しの免許証」。
007の亜流かパロディみたいな語られ方をされてきた映画だが、
どっこいYou Tubeの画像に収められたラストシーンにある、
ロンドンの裏町でドブネズミのように這い回る殺し屋たちの描き方は秀逸だ。
ロンドン・パンク前夜のニオイやモッズの気分がそこはかとなく感じられる
ロンドンのダウンタウンの風景がたまらなくカッコいい。
何と言っても極めつけはモーゼルC96の発射音と薬莢が飛び散る音。リアルだ。
モーゼルC96はハンドガンながら、ライフル並みの射程の長さを持つ。
ラストで、ヘリコプターを打ち落とすシーンを当時はマンガだとバカにしていた。
しかし、モーゼルなら案外、可能だという。
華がない上に低予算B級映画。それが返ってイギリス映画らしいアートフィルム感を醸し出している。
主演のトム・アダムスもまったく華のない俳優で、
もちろんショーン・コネリーの足下にも及ばないキャラクターの持ち主だ。
しかし、その方がいま見るとリアリテイがあって味わい深い。
音楽もサイコー。Bertram Chappellによるテーマ曲は、盛り上がりには欠けるものの、
斜に構えた感じがお洒落。まるで、フランス映画のようなモード感にあふれている。
この映画、DVD化は当然されていないし、サントラCDもリリースされていないはずだ。




