完璧。W201こそ、最高のメルセデスだと思う。
見てくれはショボい。スタイルももはやオールドファッションド。
でも、内容はすごい。1トン強の軽いボディながら猛烈な剛性。
サイズは5ナンバーサイズ。室内のスペースも必要十分。
でいて、マルチリンク。乗り心地はまさにメルセデス。
「目を閉じて走らせると、Sクラスに乗っているようだ」と
葉巻をよく吸う自動車評論家が評していた。
メルセデスがアジリティなんて言っているけど、そのずっと前から
このW201はアジリティ・コンセプトを持っていた。
だって、2.3-16や2.5-16はDTM(ドイツツーリングカー選手権)で
ガンガン走って、勝っていたんだから。
2.6の直6が隠れた名車と言われているが、
2.0の4気筒(M102)で十分。よく仕事をする丈夫なエンジンだ。
このクルマの最大の弱点は、コンパクトクラスなのに、Eクラス並みの整備費と
Sクラス並みの消耗品の多さにあると思う。とにかく年を重ねると金がかかる。
Sクラスをつくる基準で小型車をつくったんでそれも当然と言えば当然だが、
本当に金がかかる。コスワースチューンの2.3-16や2.5-16はさらに金がかかる。
でも、惜しみなく金をかけて整備をするとその見返りは他のメルセデスの比ではない。
残念ながら、お金がかかるせいか、中古車市場にはいいタマがない。