昨年の秋、コネチカット大学の学者Nick Bellantoniが、
ヒトラー(ヒトレル)のものとされる頭蓋骨を鑑定したそうだ。
どうも頭蓋骨の有様が女性のようだという点を疑問視したらしい。
で、DNA鑑定をしたところ、「若い女性の頭蓋骨」だとの結論に達した。
ヒトラーのものじゃないとなると、ベルリンの地下要塞に籠もり
エバ・ブラウンとともに自殺後焼却されたという定説はどうなるのか。
ところで、ヒトラー率いる「国家社会主義ドイツ労働党(ナチ)」は、
公共事業によって600万人の雇用を創り、軍需産業への莫大な投資と
徴兵動員により失業者を減らし、一次大戦で疲弊したドイツ経済を立て直した。
けれども、経済専門家に言わせれば、その赤字国債を乱発する経済復興政策が
早晩行き詰まることはわかっていたと言う。
で、ヒトラーが採った唯一の解決方法が、戦争による領土拡大だったわけだ。
国民をおもんばかって低所得者の救済や大資本家(ユダヤ人)への負担増を
行ってきたはずなのに、ヒトラーの政策は結果大失敗に終わった。
この時代の反省を経て、戦争は武勇や兵器の優劣ではなく、
経済政策とエネルギー戦略の描き方が勝敗に大きな影響を及ぼすようになった。
財政をうまくコントロールできない指導者は、戦争には勝てない。
いや、財政を熟知している指導者は戦争などしない。
