「雨の訪問者」である。70年公開。
いま観ると、どうという映画ではないかもしれない。
でも当時はブロンソンの映画ということもあって、
「男はこうでなきゃ」と頷いて観ていた記憶がある。
映像に残された1970年のファッションやクルマ、時計などは
けっこう観ていて楽しめる。音楽もフランシス・レイ全盛期の
美しいサウンドは現代の映画にはないエレガントさが漂う。
けれども、ワルツの曲調はブロンソンにはどこか似合わない。
優雅すぎるのだ。
主演女優のマルレーヌ・ジョベールは、なんとあの007「カジノロワイヤル」の
主演女優エヴァ・グリーンの母親というから驚き。
マルレーヌ・ジョベールは、そんなに美形でもないし、キュートでもないんで、
もっと当時としては他に選択肢があったんじゃないかとも思えてしまう。
ドヌーブのような美女とマッチョなブロンソンなんて組み合わせも
ありだったんではなかろうか。
ところで、ドラマのキーとして登場する赤いTWAの旅行カバンが欲しくて仕方がない。