岐阜県は郡上八幡「そばの平甚」である。
無性に食べたくなる。
思い立って郡上までクルマを飛ばしても5~6時間かかる。
そこまでしても、食べたくなる蕎麦だ。
いまは6代目店主が営んでいる。
ここの冬限定のメニュー(地元の懇意にしている人はいつでも注文できるらしい)に、
焼きそばがある。卵をからめた焼きそばで、郡上産ソースとそば出汁でつゆだくにした
その味はまさに昭和30年~40年代のもの。これも無性に食べたくなる。
郡上八幡には突然食べたくなる美味しいものが多い。
鮎などの川魚、明方ハムや明宝ハム、アメの肉桂玉・・・。
味噌がうまいので、味噌料理もいい。
冬の郡上が持つ街並みのうら寂しくも凍てついた感じが好きだ。
食事処や宿屋に入ると、その凍てついた雰囲気と対照的に「ホッ」とするからだ。
夏の盆にくり広げられる踊りの喧噪も素晴らしいが、
冬の心温まる宿場町風情がたまらない。

