学歴のインフレ化 | 中国で暮らす私が

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国際結婚をして、四川に来ました


少し前に、とある中国の幼稚園で5、6歳の子どもをカメラ前に並ばせて、順番に「あなたは北京大学に行きたい?それとも清華大学に行きたい?」という問いに答えさせていく動画を見た。 

数秒見ただけで飛ばしたけど、何だか心地悪くて印象に残ってしまった。 

私があの子たちと同じくらいの年齢だった頃、そもそも“大学に行く”という概念が無かったと思う。 

将来の夢を聞かれたら「お花屋さん」と答えていた。 


今日から中国では高考と呼ばれる、大学入試試験が行われている。

日本のニュースでは「人生を左右する試験」と呼ばれていた。

今年の受験者は1200万人を超える。 

少子化で子どもの数が減っていると言うが、高考の受験者は増えている。 

大学入学は、それほど当たり前の選択肢となってきているんだと思う。 

でもそれが学歴のゴールにはならない。

たとえば4年制大学を出ること自体評価された時代があったなら、修士で評価される時代があり、今は博士すら珍しくないと夫は言う。 


夫も今は修士だけ持っていて、ずっと「博士号を取りたい」と言っている。 

知識をもっと得たいこと、今の仕事場での待遇が良くなること、とにかく現状維持ではなくステップアップしたいそうである。 


夫の周りにも同じ考えを持つ人は多い。 

一方で中国国内での博士進学も簡単ではないらしく、夫の友人知人には留学生として倍率の低い海外進学を選ぶ人がいる。 

タイへ、ウクライナへ、ニュージーランドへ、国内でもチベットの大学へわざわざ…という人がいる。 

自分のしたい事は自分で決めて良いし、将来のための選択なのだと理解する。

でも今夫が「博士のために、ちょっとウクライナへ…飛行機」と言い始めたら、私は暴れて全力で止めるだろう。



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