42 木枯らし一号霧
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吾輩は しそ焼酎の鍛高譚  (◕‿◕✿  名前も
タンタカタ~ンである。

ある土曜の午後 横浜で用事を済ましたDotpedは
市内の
歌うスナックで
己の居る場所に相応しいと
云うような 澄まし顔
で 声を嗄らしているのを見た。

我輩が 少々軽侮の念で 見守って居たとも知らず
彼は 大いに羽を伸ばしていた。

新宿・歌舞伎町まつりで 東京六大学応援合戦・
チアリーダーの競技を見に行き ドキドキ 動悸を
鼓動させ 無暗に感動していた日の 前の週末に
木枯らし一号が 吹いた日のことだ。



木枯らし一号が吹いた日

彼が その店の席に着いた時 よく見かける素敵な女性が隣の席から声を
かけてきた。

『 急に寒くなりましたねぇ (◕‿◕✿
『 本当に 今日は寒いですね 』
『 今朝 木枯らし一号が吹いていましたね 』
『 木枯らし一号 ? あ~そうですか 』

以前から気になっていた女性から急に声をかけられ 余りに素っ気無い
返事をしてしまった。 その後 不快な いや特に深い会話も無く 時々は
だんまりを決め込んで 他の人が歌うのを聴いていた。


彼女は 歌う番が廻り来ると  プロが使用 数十万円もすると云わている
高価なマイクを握り
小さなステージ
立つ。   Dは この高価なマイクの
効果が一般的なものと どの程度違うのか よく合点がいかないようだ。

いつも 本当に上手いと 感心させる美声で Dが
未だ聴いたことのない
新曲を 赤面せず 紅潮もせず  好調に穏やかな秋色のメロデイで歌う。



『 華やかなポスターを 引き千切る風が吹く ~
もう そんな木枯らしが~
  』


彼女が 綺麗な詩にメロデイをつけたように 感情を込め歌っているのに
Dは 何故か  『 木枯らしが吹き寒ぅい~ 温もりを唐辛子~ 』 
とても変てこな詩に 妙な節を付け 呟いている。


その時の彼の脳裏には 若い頃から焼きついていた 淡くも 甘酸っぱい
感情が過ぎっていたそうだ。


木枯らし一号が 吹いた あの日 あの頃

Dが社会人になって間もない頃 東急東横線の都立大学駅付近に住んで
いた
頃の話だそうだ。


駅のホームで ポチャッとし 目がくりくりとした感じの学生のような 社会人
一年生のような 清楚で可愛いらしい女性を
時々見かけ 気になっていた

夏の あの茹だるような暑い日 彼女の白いワンピースから甘く零れ出る
ムチっとした
腿が眩しくて その姿を見る度にドキッとした。 

彼女は 曲線の美を尽しているとは云えないが それでも十分 若い女性が
持つ美的な艶視点を 品よく控えめに窺わせていた。

利口そうな顔立ちだが 決して高慢ちきな面構えではない。 
高慢ちき
は Dが不得意とする種類の女性群だ。
容姿は 静粛端正の域に入ると云えそうだが 粋な女性のようでもない。


そのうち 彼女は 彼が駅に着く頃には 必ず見かけるようになった。
電車の同じドアから乗るのだが ギューギュー押し合いながら乗っていても
すぐ傍にいても 声をかける
訳にはいかない。 
熱い! 胸はムキムキ厚くはないが 胸の中が熱い!

電車は 学芸大学 祐天寺と過ぎ 彼女は中目黒で渋谷方面に 乗り換える。
Dは そのまま地下鉄日比谷線で都心へ向かう通勤の日々が 続いていた。


秋が近づき木枯らし一号が吹いても 二人の乗る電車の位置は近くても
二人の心情距離は そのままだ。

そんな木枯らしが強く吹いていた ある日 彼女はいつもより早くに駅に来て
ホームで
Dを待っていたかのように思えた。 

電車が来ると 彼女は寄り添うように近づき
 『 さむ~ 』  と 小さく呟いた。  
いや 囁いたと表現した方が 正しいのかも知れない。

それでも初心な彼は 今のように発声練習が出来ていなかったのか 興奮と
喜びを感じても 膠着したような口元から 小さな声すら出ることは
なかった。  


その翌日から Dは 駅で彼女を見ることはなかった。
ありふれた男と女であっても 出会っても ・・・ それじゃ
それじゃ またねと
手を振ることのない
  (゚ー゚;)  出会いの話だった。

『 木枯らしが吹き寒ぅい~ 温もりを唐辛子~ 』
木枯らし一号が吹くと 彼の心は朽ち もとい口ずさむ。
木枯らし一号が吹く日が記念日 ・・・・
Dにとって この日は一体何の記念日だったのだろう?


                  ◇   ◇   


ここで話は 現代・現実に戻る。
彼女が歌い終え 席に戻ると Dは席を蹴る! もとい 堰を切ったように


『 あ~ぁ それで 先ほど 木枯らし一号と・・・ 』
『 そうよ あの歌の詩が とっても素敵なのよ 』

『 あさみ ちゆき の曲では 〔 黄昏シネマ 〕 は歌えるけれど この曲も
本当に いい曲ですね

『 そうなのよ 私は 歌は詩で選んでいるの 』

『 確かに それは大事ですよね でも最近は男性歌手が歌う曲には なかなか
良い詩の歌が少ないので 私は どちらかと云えば 女性曲の方が多いな~
ところで差し支えなければ お名前を伺ってもよろしいですか? 』

『 えぇ IWです 貴方様は? 』
『 私の本名はDなのですが これは歌う場所での源氏名です  』



そう云うと Dは抜け抜けと 彼女に出来立てホヤホヤの自作名刺を渡す。
それから 歌の合い間に 彼女との静かな会話が続くが 用事があるので
それじゃ それじゃ またねと 手を振りながら  先に帰りますと 彼女が
帰った
店のママと 初めてのデュエットが待っていた。

ママと歌う曲の合間に Dさん 今年初めて来店されてから 毎月来る度に
凄く 上達され 本当にびっくりしているわ と誉める。

そんな お世辞を云わなくても 月に一回は お邪魔させてもらいますよと
云うと お世辞じゃなく本当よ と云う。

Dは 例え お世辞であっても 損な気分に もとい そんなハッピイな気分に
させてくれる こ・こ・ろ・づ・か・い 心遣いが 嬉しい。

 
御かげで この日も  本当に楽しく快い一日を過ごさせて貰ったと 我輩に
語っていた。 

彼は ちゃんと いや特に懺悔することも無かったので  チャン・ウンスクの
〔 懺悔のブルース 〕 は 歌わなかったそうだ。

 

寂しさが 愛する理由になったら 切ないでしょう …




これは ↓ おまけなのだ!グッド!

Dが~ こんなの~ あり得る ?  

いやぁ~ こりゃぁ~ あり得ないだろう 汗



この動画は オイラの動画でもないし オイラが出演している訳でもない
のに~ Dotped だってぇ

似ても似つかない オイラとだぶる名前! 顔も体型も全く違うし~  
唸る声も違うし~  強いて云えば カ~ルしている髪型だろうか?