当時の政治・経済や時代背景と上海事情を組み入れた回顧録 〔 上海の小雪さん 〕を 初めて読まれる方 忘れた方は 以下 第一章~第四章・第五章~シリーズご案内から お読み下さい。
第5章 その4〔 暗くなるまで待って! 〕 からの続き・・・
中国で一里は500Mが正しいと 後から知った。
その後 中国4大伝説 〔 孟姜女・白蛇伝・梁山伯と祝英台・牛郎と織女 〕 から孟姜女の話を
ご教授いただいた お礼に肩もみなどと σ(^_^;) ・・・
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
現在は 中国々内外から 沢山の観光客で溢れる万里长城。
中国古代王朝 秦の始皇帝時代が残した 正に民の血と汗の賜物だが 現実的な长城建設にも
きっと孟姜女の儚い悲哀物語のように 沢山の悲哀があったのだろう。〔 孟姜女物語 〕 ↓
汗の賜物と云えば 汗を流すには風呂に入るかシャワーを浴びたりするのだが 中国の
一般的な家庭では 浴室に浴槽がなく 簡単にシャワーだけ浴びていた。
だから彼女達は 同性が全裸になって 一緒に入る大浴場の経験はなく まして混浴など
想像すらしたことがない!
≪ 入り込み湯 ≫
入り込み湯とは 男女が入り込んで ・・・ ではありません!
江戸の銭湯は 男女それぞれ専用の銭湯。一軒を 男湯と女湯に仕切ったもの
時刻で 男・女を入れかえたもの そして入り込み湯 ( 混浴 ) の五つがありました。
二人は大浴場は恥ずかしいと云いながらも 温泉は大浴場の他 ジャグジーや露天風呂
沸かし湯や薬湯などの湯船 更に水風呂やミストサウナなどがあり 満喫出来たようだ。
このリゾートホテルの部屋の間取りは 8畳和室付きの和洋室で 浴室は入り口に近い
洋室の脇にある。
二人はホテルに到着すると 夕食前にと急いで大浴場に入ったが Kは今度は ゆっくり
一人で入りたいと云い さっさと浴室へ。
冗談で 『 孟姜女の話をご教授いただいたお礼に 肩もみでも 』 と云うと お願いと
小雪さんが答える (゚ー゚;)アセアセ
高く設定した室内温度が上がり 暖房の効き過ぎて暑い。
新鮮で冷たい空気を吸おうと カーテンを引き 窓を開ける。
山頂に顔を出した月の蒼ざめた光の欠片が もう誰もいないゲレンデの 輝く雪を射す。
ゲレンデを照らしていたナイターの明るい白色光は消え 赤・青・黄や緑色光が重なり
それが紫や虹色となって 夜のゲレンデを 一層メルヘンの世界へと演出する。
後ろを振り返り 小雪さんの顔を見ると 彼女は いつもの明るい笑顔で微笑みながら
『 綺麗な月ね 』
『 小雪さんも綺麗だよ そして目もキラキラ輝いて お月様のようだね 』
『 お上手ね もう寒いわ 』 本当に身体が寒くなり 窓を閉めカーテンを引く。
浴室からシャワーの音がすると 浴衣に着替えていた小雪さんは ベットに横たわり
仰向けに そのまま 浴衣の帯を解く。
私の胸は 時々 いやドキドキ激しく高鳴る。
浴衣を 足元から隙間無く ぎゅぎゅっとキツク身体に密着させる。
俺は 一体何を期待していたのだ!
彼女はベットに俯くと ふわふわした大きな枕を二つ合わせ それを腕で抱き 顔を
少しだけ横に向け そのままの枕に深く沈める。
気勢を削がれ 気を静め 高鳴る胸を鎮める。
どうってことない 無料で普通のマッサージ師だもんね (゚ペ)
僕は若者 それとも 気の弱い牧童? 素朴 純情 鈍感 過剰奇態 いや過剰期待 …
一瞬だけ 時間が止まったような気がした。
時計の針は 間違いなく時刻を刻み 時間が勝手に過ぎ去って行く。
頭の中で意識が複雑に変化 何の装飾もせず 可愛い草食が雑食系肉食男子に変身
でも 純朴な頭の中には 草原で暮らす若者が 遠い村に住む娘に寄せる恋歌 あの
ホセ・カレーラスの叙情的で澄んだ声の〔 草原情歌 〕が ・・・・
☆ 中国人家庭の浴室と世界の水事情 ☆
中国の家庭では お風呂に入るという習慣がなく 普段はシャワーのみで済ませる。 浴槽がある場合は 浴槽の中で石鹸を使って身体を洗う。
近年 大都会では 【 浴室に窓 】 が 高級マンションの大切な拘りとか! でも窓より見ず いや水だろう。 1人が使える水資源は 世界平均の4分の1と云われている。 大都市や その近郊には 広くて衛生的な浄水場があるが 一方で地方水道事情は まだまだ遅れているようだ。 水不足の中国では 工業用水及び生活用水が急速に増加している。
それでも国民のほとんどが 日本人のように 風呂やシャワーを浴びる習慣になるのかどうかと云えば それは疑問だ。
地下水や水源に係る水環境の保全が重要であるが 日本水資源に溜まるはずの水が 外国人に買収されては溜まらない もう堪らない。 世界人口の13%が きれいな水を飲めないと云われ 世界の水ビジネス市場は 爆発的に拡大と予想 2007年の約36兆円規模から 2025年には約87兆円に成長すると見込まれています。
節電ではなく 部屋の明かりを少し落とす。
何の警戒心も無く 目の前のベット上に浴衣一つでうつ伏せになっている方の
肩を ゆっくりと手のひら全体で揉み解し始める。
掴んだ両肩に力を込めようとしないのに 自然と親指に力が入る。
小雪さんは意外と華奢な方 いや肩だ。
『 Kさん 大丈夫かな 』
『 えっ何が 』
『 一人で湯に入って 湯女になったりして そんなこと言うなって? 』
『 また~ 何 云ってるの 可笑しいわ でも湯女の話 懐かしいわね 』
『 懐かしいね 』
『 ワタシ 初めてのスキーで 凄く疲れたわ 』
『 凄く頑張ったからな~ 』
中指と薬指が シルクのように滑らかな背中の柔肌を 敏感に感じていた。
背中全体を軽くさすり 首の付け根あたりへ 又 肩へ戻る。
親指で 首の後ろにある二つのツボ ( 天柱 )を探し当て 強く押す。
『 う~っ 少し痛いけど上手ね 凄く気持ちいいわ! 』
首のツボは 時々通ったマッサージ師から教わったもので 首周りの血管が縮小し
血流の巡りが悪く頭痛がする時 自分でも出来る解し方である。
『 肩凝りから頭痛がした時 普通のマッサージ師に揉んでもらっていたからね 』
『 あのフィットネスクラブではなく フツウのマッサージ師? 』
『 あぁ でも最近は 軽く運動しているので 肩こりは ほとんどないよ 』
肩を揉み さらさらした浴衣の上から柔肌の感触を味わいながら ロマンチックな想像が膨らむ。
あの時のように勝手な想像が ・・・ そのタイミングに
『 肩は楽になったから もういいわ 足が 足が凄く疲れてるの 』
この状況 どう云ったらいいのか? 〔 どう言ったらいいのか? 〕↓
揉む手を 肩から足へ急かせる。
これでは肩なし いや形無し。
相撲のような組み手もなく 肩透かし 手が足かせに ・・・・
小雪さんの長い黒髪に顔を近づけ 掴んだ両肩で仰向けに向かせようとする。
いやっ! 枕元で小さく囁いたような ・・・ 耳の奥で聞いたような 気がした。
次回の第五章 その6へ続く・・・
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