当時の政治・経済や時代背景と上海事情を組み入れた回顧録 〔 上海の小雪さん 〕を 初めて読まれる方 忘れた方は 第一章~第四章シリーズから お読み下さい。
| 今日11月22日は 二十四節気では小雪(しょうせつ)。19日の上海にも雪が降り 粉雪が降り始める小雪日に小雪さんの小説 いえ回顧録の続編です。 小雪は 中国語で ショウシェ xiaoxue (◕‿◕✿ |
第4章 その7 〔 雪山盟 〕 からの続き・・・
それから映画〔上海灘〕を見に行くが 上海の懐かしい光景をバックに繰り広げる 昔のヤ△ザ映画の
域を脱していない 余り面白いとは云えない内容であった。 それより 映画が始まり暗くなると直ぐ
小雪さんの手を握ってみるが 何の抵抗もなく そのまま映画が終わるまで握っていた。 雪山では
融けてしまうだろうな~
映画より雪山に参加 これは意外な展開。 雪山讃歌で 白い恋人達を白銀は招くよ ヾ(゚ー^;)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
新宿のデート後 数週間経ち 秋深い11月中旬 持ち株会社の三陽商会から恒例の(バーバリーの
ファミリーセール)の株主優待招待状が届き 早速小雪さんに電話する。
有楽町そごうデパート( 2000年に閉店 現在はビックカメラ )で待ち合わせの約束をする。
土曜の午後である。 有楽町に着くと 小雪さんは もう来ていた。
『 やーっ 元気? 』
『 元気よ! 私はいつも元気よ! 』
『 待たせて ごめんね。 』
『 私が早いのよ。 迷うといけないから 早めに来て 人の流れを見て楽しむのよ(◕‿◕✿ 』
『 人の流れを見て楽しむ? 退屈しないの? 』
『 退屈なんてしないわ! ファッションや人の表情を自由に見れるチャンスですもの!
とても面白いわ! 』
『 そんなものかな~ 』
ところで 時間はたっぷりあるので 銀座のどこか喫茶店に入ろうかと云うと 銀座ではなく
日本のビジネス街を歩いてみたいという。
話しをそこそこ そこのそごうから丸の内ビル街仲通りへ そこっと歩きだすヾ(゚ー゚;)
秋の土曜午後の三菱村仲通りに 勤め人は殆ど歩いていない。
当時 有名店は まだ数えるほどしかなく それでも ウインドーショッピングを楽しむカップルの
仲間入りする。
〔 現在の三菱村〕
東京駅から皇居方面の西側は 江戸時代 御城内に位置し 譜代大名や旗本の屋敷が立ち並ぶ 格調高いエリアだったが 現在は 三菱地所をはじめ三菱グループ 関連ビル30棟以上が立ち並び 三菱村と云われている。
近年 都市再生の一環として 丸の内ビル・丸の内オアゾ・東京ビルや新丸の内ビルが オープン。
再構築計画の第2ステージで 古河ビル・丸ノ内八重洲ビル・三菱商事ビル3棟を解体し 一体的に赤煉瓦の美術館と〔 三菱一号館 〕として再開発。 ⇒
仲通りを抜け 三菱グループ企業の一つである 東京海上火災の超高層本社ビル辺りからタクシーに
乗り 皇居を左手に見ながら内堀通りに沿って走ると 右側に三井物産ビル やがて前方に丸紅本社
ビルが見える。
『 あらっ この辺は学士会館の 〔 紅楼夢 〕 から東京駅へ向かうとき歩いたところよね。 』
『 そうそう 思い出してくれましたか! 』 ・・・【 小雪さんと紅楼夢 】の話 ↓
『 今日は そのコースを反対方向に走っているのね。 』
『 そう私達は 反対方向を逆に走る 反逆者です。 』
『 反逆者??? 』
『 冗談ですよ。 反逆者といえば 〔 無名の反逆者 〕 と云うのを知っていますか? 』
『 無名の反逆者? 』
『 そう〔 無名の反逆者 〕。 1989年6月4日 中国で起こった六四天安門事件の直後 天安門広場に
通ずる長安大街の路上で撮影された有名な映像に登場する男性のことで 本名が分からないので
そう呼んでいるそうですよ。 戦車男とも言うそうですが・・・ 』
『 その事件の事は 日本に来てから知ったので 余り良くわからないわ。 』
小雪さんが 事件のことを来日するまで知らなかったのか 或いは知っていても分からない振りを
しているのかは 私には分からなかったが それ以上 そのことには触れなかった。
毎日新聞社前の竹橋交差点付近でタクシーを降りる。 そこを直進し歩道橋の直前で右折すると
東京国立美術館が見える。 そこを過ぎ又右折 すっかり冬支度を終えた北の丸公園の木々の中
会場の東京科学技術館に着く。
〔 天安門事件の男性 〕
天安門事件を鎮圧するために現れた 59式戦車の車列の前に立ちはだかり 無言の抵抗をした男性の印象的な映像を 何度もテレビ報道されていたので 見られた方も多いと思います。 その後の彼に ついて〔 すぐに処刑 〕 〔 刑務所の中で精神異常を来した 〕 〔 出所し台湾で暮らしている 〕など諸説があるそうです。
科学技術館のセール会場に入ると そこには株主優待招待客ばかりではなく 三陽商会社員家族・
親族・知人や取引関係など大勢の来場者で 特に人気コーナーは 人の山で溢れていた。
小雪さんは 目当ての品物を探し すぐに会場内を足早で歩き始める。
私は 気に入ったものを プレゼントするからと云うと ちょうど冬物が欲しいので自分で買う
つもりで来たので プレゼントはいいと遠慮がちに言う。
『 後で言おうと思ったけれど 三陽商会の株 結果がでましたよ。 』
『 えっ本当。 結果 どうでした。 』
『 目標以上になったので 売りましたよ。 お蔭様で 私はコマツでも 利益取りました。 』
『 うわぁ~凄い。 』
『 三陽商会株の利益に少し足して この封筒には 貴女の10万円が入っていますよ。 』
『 10万円! そんなに! 悪いわ。』
『 これは約束の クイズの賞金。 お蔭様で 私も予定以上の利益を取りましたよ。 』
『 嬉しいわ。 凄く嬉しいわ。 予算を増やして買い物が出来るわ。 本当に嬉しいわ (◕‿◕✿ 』
まるで幼い少女のように 自然な喜びの表情を満面に浮かべ はしゃぐように言う。
小雪さんの雪々 いや生き生き満ちた 雪のように白い笑顔が 窓から入る秋の夕陽に照らされ
輝いて美しい。 溢れる笑顔が 私の目には まるで本物の天使のように映る。
『 小雪さんに夕陽が射して 天真爛漫な笑顔が まるで天使のように見えますよ。』
『 えっ!天心・蘭饅? 私は餃子や点心でもなく天使でもないわ? ただ普通の女よ (◕‿◕✿ 』
『 ククククッ! ・・・ 天使なんかじゃない ・・・ か 私も天下を治める 天子ではないが ・・・ 』
笑いを堪える。
天子でなくても 天使のような小雪さんと恋ができたなら 小雪さんが恋をおぼえたら?
会場の人ごみの中の熱気と声が ざわざわ ざわざわと 夏の麦畑の中を吹く風のように
聞こえていた。
夢中で お気に入り商品を探しているうち 窓の外は もう暗い。
小雪さんの黒髪は長いけれど 日は短くなったなー。
( 袖が長いバーバリー・セーター ) ⇒
この後 江戸城・北の丸であり代官町と呼ばれた北の丸公園を バーバリー
トレンチコ-トを着て 青い月光下で散歩でも ・・・
それから それから ・・・・ 胸の鼓動が高鳴る。
株のツキが月に いや次に ・・・・
次回の第五章 その2へ続く・・・
↓〔 ご案内 - 2 〕に 小雪さんが (◕‿◕✿ ・・・ ・・・
〔 三陽商会とコマツの株価 現在と過去 〕
当時 三陽商会の株価は バブル経済崩壊後の大幅下落から上昇過程で200円~300円。2007年のピーク時に1,300円近く迄上昇。 現在は 当時と同じ200円~300円で推移。。
コマツは 400円~800円。 2007年に4, 070円の高値をつけた後 下落。 現在は年初900円 ⇒ 1、900円の右肩上がりで上昇。 当時の約5倍 株取引は 正に経済の生き物であり 売買のタイミングと銘柄選定が 実に難しく妙味。