昨日の記事に書いたレポートです。


提出したら大変よくまとまっているとの評価を頂いたので、

後悔もとい公開します。

ちなみにタバコについて書いたのはたまたまで、自分自身は喫煙しません。


日本文化の中の外来要素


はじめに

日本に深く根付いている文化の一つに、喫煙文化がある。

今でこそ分煙・禁煙が進められ、愛煙家が冷ややかな目で見られるようになっているが、日本に伝わってきたころ、喫煙は礼儀作法ですらあった。タバコのはじまりから日本に伝わるまで、そして現在までの移り変わりについて追ってみた。


1.タバコのはじまり

 古代マヤ文明の遺跡に「タバコを吸う神」のレリーフがあり、これは7世紀末ごろのものと考えられている。すると、現在残っているもので一番古いタバコの記録ということになる。どのように喫煙を始めたのかはわかっていないが、神との交信に煙を使っていたと考えられており、そのうち煙そのものを信仰するようになり、個々人が煙を持つために喫煙が始まったのではないかと考えられている。


2.タバコの広がり

 喫煙の習慣はしばらく新大陸内にとどまっていた。

1492年コロンブス一行がインドと勘違いして上陸したサン・サルヴァドルで、一行は原住民達から歓迎され、香りを放つ乾いた葉を貰う。黄金を求めた旅の果てに得たのがただの葉っぱでは、コロンブスもさぞ落胆しただろう。次に上陸したコルバ島の原住民が乾いた葉を筒状に巻き火をつけたり、あるいはそのまま焚き火の中に放り込んだりして立ち昇る煙を吸う光景を目にしたが、その煙を吸う習慣に興味を持ち身につけて帰った者はいなかった。

しかし1497年、コロンブスの第二次航海壱船に乗り込んだパネ神父により、ようやくヨーロッパに喫煙が紹介され、状況は変わっていく。

風と潮まかせの帆船時代だったにもかかわらず、わずか100年ほどの間にタバコは世界中に広まった。

日本には、1549年に布教のため上陸したザビエルの従者達が持ち込み、広まりだした。


3.日本での移り変わり

 日本人が初めて見たのは葉巻であった。では何故、日本においてキセル文化が生まれたのか。

 理由のひとつに葉の高価さがある。タバコ伝来当初は葉一枚に対し銀10グラムという取引が行われていたほどで、葉を一枚まるまる使う葉巻はとても庶民の手の出せるものではなかった。しかしキセルなら、刻んだ葉をわずかに詰めるだけで楽しめる。また、当時目新しい物好きの戦国大名や有力商人がキセルのファッション性に目を付けた。これらのことから、キセルタバコは爆発的に広まったのだ。

 どんなものに対しても妥協を知らない日本人気質がそうさせたのか、誰もが他の誰よりも奇抜なキセルをとデザインを変えていくうちに、慶長の頃とうとう1メートルを超える「花見キセル」なるものが生まれた。派手さを追求した飾り兜のように、実用性は良くはないようであった。さらに江戸になるとキセルそのものにとどまらず、タバコ入れやタバコ盆(家庭用タバコ入れの備え置き)など、小物のデザインにも凝りだし、平賀源内によって世界初のライターまで誕生した。

また、デザインの変化に限界を感じて、次は葉の加工へ乗り出した。そうして出来たのが世界にも類を見ないほどに細い刻みタバコである。細ければ細いほどに苦味が抑えられ、マイルドな吸い味になると言う。この細さを競うように、タバコ職人達は日夜修行に励み、やがて極限とも言える髪の毛幅の刻みタバコが誕生した。まさに日本古来の職人魂によるものである。

さらに、この頃がタバコ全盛期ともいえる時期で、来客には茶より先にタバコ盆を出すのが礼儀だった。他にも、遊女は客をもてなす際に自分で一服して火をつけたキセルの口を拭き客に差し出す・自分の稼ぎですえるようになるまで手を出さないというような「タバコ作法」がしっかりと浸透していたのである。

 以降キセル文化こそ喫煙文化であったが、1850年前後にヨーロッパで誕生した「両切りシガレット」(現在のタバコに近いが、吸い口側はフィルターではなく空洞である)が簡単便利でハイカラ、と明治初期に主流になりだした。

 以降大戦後に至るまでタバコに大きな変化はない。


最後に

 過去のタバコ伝来初期を鑑みると、如何に日本人が新しい物好きかわかる。諸外国から伝わってきたものに飛びつき、全国に広め、発展させ、いつしか日本の文化にとけ込ませている。しかし日本は伝統を守り続けることでも有名である。ということは、日本の特質とは内の良いものは守り続け、外の良いものはどんどん取り入れるということではないだろうか。砕けた言い方をすれば「いいとこどり」である。全く持って日本発祥日本特有という文化が見つけがたいのだから、あながち間違いでもないだろう。この特質によって発展を続けるのであれば、どんどん「いいとこどり」していくべきであるとも考える。

参考文献『たばこの謎を解く』

      編著:株式会社コネスール

      出版:河出書房新社

      初版:2001年12月

      総頁:240




ワードから直接コピペしたら……見づれぇー!


「大戦前の日本」を主眼に置くことが指定されていたので、諸外国での広まりや戦後の発展などは割愛。