伸一がサッカーを始めたのは小学校3年のときからです。

練習のときの送り迎えなど、サッカーについては母親が全て担当し、私はたいして関心もなかったので、そのころの伸一がどうだったのかは覚えていません。

ただ、サッカーが好きで好きでたまらないとか、練習に行くのが楽しみでしょうがないとか、そんな風ではありませんでした。

親に言われたので、なんとなくサッカーの練習に行っているようでした。


伸一たちの学年は野球の人気が高かったのですが、サッカーも例年になく多い二十人近くが練習に参加していました。

ところが、みな伸一のようにおとなしい子ばかりで、他の学年に数人いるような、ワーワー声を出して走り回ったり、俺が俺がとボールに突っ込んで行く子はいませんでした。


これが、高学年になっての試合成績に影響してくるのです。


伸一が6年生になって、トレセン(トレーニング選抜)に行くようになって、そこの監督と話をしたのですが、いくら技術があっても、元気のない子は上に(上のクラスのトレセン)行けないと言っていました。

もちろん中村俊介の子供のころのようにずば抜けたテクニックをもっているなら話は別かもしれません。

ぎりぎりで地区のトレセンに選ばれた伸一には関係ない話でしたが。


子供のサッカーはやっぱり元気がないとダメということでしょうか。