前回のブログで、里親生活をスタートしたと書いたのですが…

実際に委託があったのは登録してから半年近くが経っていました。

厚労省をはじめ各自治体が、里親を必要としていますと広報活動をしている割に委託がないというのはどういうことなのか、もどかしい半年間でした。

しかし、それには理由があって、

まず初めての委託は短期間なんだそうです。

理由は、児童相談所としても里親側としても本当に受け入れが大丈夫なのか、ちゃんとやっていけるのか慎重な見極めが必要と。いざ委託となり、やっぱり無理ですと直ぐに根を上げるようでは里子ちゃんに申し訳ないですし。

また後で知ったことですが、そもそも短期間の委託ケース自体が少なく、我が家の委託受け入れ条件は1~2日間程度と超が付く程の短期間。そうなると更に委託はレアケース。しかも乳児さん限定としたのが大きな要因です。

では何故我が家がこのような委託受け入れ条件にしたかというと…

そもそも夫が里親登録に前向きではありませんでした。

夫は父親を早くに亡くし、自分が家庭を持ったらこういう父になりたい、こんな家庭にしたいという思いが強くあったそうなのです。

ところがある日突然養育里親になりたいと息巻いて妻に言われて、夫としたら里親とは何なのか、そもそも実子が3人いる。しかも第3子が間もなく小学生という時に、他人様の子どもを預かり育てることなんて出来るのか。

加えて、里親登録は夫婦で登録するのがのぞましいとの事で、登録にあたり事前研修や養護施設での研修を夫婦で参加したものの、想像以上に複雑な家庭で育ったが故の特性を持った子どもさんを里子として受け入れる可能性の話を聞いたり、その後の施設研修ではたまたまだと思うのですが…壮絶な子ども同士の喧嘩や残念な食事マナーの子どもさんを見て、もし研修で聞いたような子どもさんや施設で目の当たりにしたような子どもさんが我が家に里子ちゃんとして来たら、現在進行形で築いている我が家はどうなってしまうのか…とてつもなく不安に思ったそうです。

もちろん、他人様の子どもさんを預かり育てる重みも感じていたようです。

夫の気持ちも考えず、ただただ里親になりたいと突き進んでいた自分に気付き反省しました。

そして夫婦で話し合い、その後実子達からも意見を聞き我が家の委託受け入れ条件は、

①夫や実子達の気持ちを尊重すること。(私だけで勝手に委託を決めない)

②実子たちがお世話してみたいと考えている年齢が乳児さんであること。

③私達夫婦は実子の子育て経験値があること。そして何より乳児期にたくさんの愛情で育てる重要性を感じているだけに、里親としてやるなら乳児さんを受け入れたいと考えていること。

④乳児さんを育てるということは気力も体力も相当必要とします。実子の子育てをしながらの里子ちゃんの養育が両立させられるのか。まずは1~2日間くらいの受け入れで様子を見る。

ということになったのでした。