カップルが花火を見に来ている
「俺は 花火のような生き方でいいんだ パッと咲いてパッと散る」
「あなたはいいかもしれないけど・・・」
「一瞬でもいいからきれいに咲きたい」
「私は線香花火がいいわ。小さくていつまでもパチパチはじける」
「お子様だな 笑」
「そのほうが 人生らしいでしょ」
花火見物の帰り
ふたりは コンビニで線香花火を買った
パチパチパチパチ！
はじける花火
パチ パチ パチ
やがていきおいも弱まり
ジュウ シュー
火玉は地面に落ちた
子どものような笑い顔のふたり
また線香花火に火をつける
花火の火がふたりの笑顔を照らす
ふたりがしゃがんでする花火は
傍から見てとても美しかった
見上げる花火よりも・・・
美しい人生のひとコマであった
映画のような・・・・
幸福という映画なのかもしれない