たっくんとみっちゃんは浴衣で団扇を扇ぎながら花火見物に行った。

「一番前まで来たぞ。」

「ここだと良く見えるわ。」

シュルシュル!パーン!花火が上がり赤い輪を空中に描いた。

花火の火の粉が落ちてくる。

「あちち、みっちゃん浴衣が焦げてるぞ!」

「たっくん、頭から煙が出てる!」

連続花火が次々に上がった。

火の粉がさらに降ってくる。

みっちゃん、左に右に動いて火の粉をかわし

たっくん火の粉を団扇でよけ

手でつかんではちぎっては投げちぎって投げして

30分続いた花火はようやく終わった。

「花火とは近くで見るもんじゃないな。」

「こんどは遠くで見ようね。」

浴衣のあちこちが黒くこげて汗だくになった二人は来年はもっと遠くで見ること誓った。