医者から「A;手術後1ヶ月の生存率は90%です」と言われるのと、
「B;手術後1ヶ月の死亡率は10%」と言われるのとでは、
手術をするしないの意思決定にどんな影響があるか?
どちらも同じ内容なのに、Aは約80%の人が手術をすると
答えたのに、Bは約50%しかいなかったという研究成果があるそうです。
損失を強調したされることで、損失回避行動が惹き起こされるためとのこと。
第1章 行動経済学の基礎知識
第2章 ナッジとは何か
第3章 仕事のなかの行動経済学
第4章 先延ばし行動
第5章 社会的選好を利用する
第6章 本当に働き方を変えるためのナッジ
第7章 医療・健康活動への応用
第8章 公共政策への応用
臓器提供の話題では、日本の場合は「提供しない」がデフォルト(標準)で
提供したい人だけが意思表示をする仕組みなので、提供者が少なく、
フランスなどのように「提供する」が標準になれば、提供者は増える。
その他人間の心理や行動パターンがきちんと理論化されていて
興味深く読み終えました。
【2025年6月21日 読了】