世界に通ずる日本の超優良企業と言えば、

真っ先に出て来るのは「トヨタ」でしたが、

先日の不正事件で、そうでもないことが分かりました。

じゃぁ「ユニクロ」は?となれば、

業績、店舗展開、ビジネスモデル・・・etc.

どれを取っても文句のつけようがないように見えます。

「本当にそうか?」というのが著者の視点でした。

 

 序 章 独自調査によってメスをいれる

 第1章 鉄の統率

 第2章 服を作るところから売るところまで

 第3章 父親の桎梏

 第4章 ユニクロで働くということ 国内篇

 第5章 ユニクロで働くということ 中国篇

 第6章 ZARAという別解

 第7章 柳井正に聞く

 終 章 柳井を辞めさせられるのは柳井だけだ

 

独自取材に基づいた事実を淡々と積み上げているように感じます。

ただインタビュー記事が多いので、取材元がどこまで本当のことを

しゃべっているのかは何とも言えない面もあります。

とはいえ「さもありなん」「たぶんそんなこともあるだろうなぁー」

と思うことが多々あります。

 

光が強ければ強いほど、闇は濃くなるものですので

ユニクロにもそういう面があることは想像できます。

ユニクロ&柳井側と著者側と、

どちらに立つかは読者の判断に委ねられており、

極めて完成された効率的なビジネスモデルなのか、

はたまた製造部門や社内人材の犠牲の上に成り立っているモデルなのか、

私の場合は、もう少し幅広く情報を集めたうえで判断したいと思いました。

 

ちなみに、文庫版は最後に「新章」がついていて

「東京地裁は“真実”と」となっています。

 

【2024年7月21日 読了】