自然災害が年々激甚化し、その中でも
線状降水帯に代表される「水」の被害が激増しています。
日本史を水との関係性で見てみると、
それはそれは苦難の連続で、膨大な犠牲の上に、
この国は成り立っていることが分かります。
川沿いの、しかも河口の埋め立て地にタワマンが林立し、
何億円という価格が当たり前のようになりました。
あたかも安全な場所のように見えますが、
実際は土地の地形条件を無視した無謀な開発という見方もできます。
第1章 歴史地理学は「空間と時間の学問」
第2章 河川がつくった平野の地形
第3章 堤防を築くと水害が起こる
第4章 海辺・湖辺・山裾は動く
第5章 崖の効用、縁辺の利点
第6章 人がつくった土地
第7章 地名は変わりゆく
第8章 なぜそれはそこにあるのか
地球温暖化の影響という説明は、その通りでしょうが、
もう一つ、重要なファクターとして「地形」があることは当たり前で、
先人に学ばなければ、さらに大きなしっぺ返しが来そうです。
【2023年10月12日 読了】