<2021年3月30日>

放浪ドライブで訪れた福島県会津若松市。

東山温泉手前にある「松平家塋域」に侵入して、

鬱蒼とした杉木立の中をひたすら歩き、登って行くと

一番奥の一番高い位置に「松平家之墓」があります。

 

十代から十三代までの墓碑銘が刻まれています。

一番新しいのは「十三代 保定」で農林中金に勤務し、

昭和天皇の大葬祭官を務め、平成23年8月9日に84歳で没。

 

こちらの墓碑銘は「男児」「長男」「長女」「三女」「六女」

そして「待妾」など。

つまり生まれてまもなく亡くなった名もなき「男児」や、

若くして亡くなった方、そして「お妾」さんたちです。

 

更に高い場所に塔のようなものも建っていました。

 

「容保」の墓を見下ろす位置です。

 

「松平家之墓」があるのは、この高さですから、

かなり登って来た場所にあることが分かります。

 

墓所の入口に鎮座するのは、ちょっと強面の「亀趺(きふ)」です。

松平家の末裔の人たち、松平家ゆかりの人たち、

松平家を慕う人たちは、きっとここまで墓参りに来るんだろうな?

と思いながら、帰途に着きました。

 

代々の墓が並ぶ場所を通って帰ります。

綺麗に残っている墓と、崩れかけている墓もありました。

 

下りは約10分。

静寂と森厳さに包まれた「松平家塋域」を後にしました。

ここでも誰とも逢うことはなく、「独り」でした。