久しぶりに「倉本節」に触れて、頷いてばかりいました。
名作ドラマ「北の国から」の第1話から最終第24話まで、
制作現場や俳優さんたちのエピソードを織り交ぜながら、
倉本さんが脚本に込めた思いが語られています。
1 誕生
2 始動
3 登場人物の肖像
4 黒板五郎
5 文明社会から自然の中へ
断章 ススキノの女たち
6 風力発電
7 東京
8 ふるさと
9 かわいげ
10 人が死ぬということ
途中、87ページ目は真っ黒な紙に白抜き文字で
「3月11日14時46分 東日本大震災発生」とだけ書かれ、
次の見開き88と89ページは真っ黒な紙だけになっています。
一瞬ときが止まって、漆黒の闇が支配したイメージを、
本でこんな風に表現されたのは初めての体験でした。
そして第21話出て来る雪子(竹下景子)のセリフ、
「けがした傷ってすぐ治るけど、
ことばで受けた傷はなかなか治らない」は、
私も経験があるだけに、突き刺さりました。
【2021年12月1日 読了】