<2月21日>
秋田公立美術大学の卒展・修了展「へば、」めぐり。
次の作品は、松井美帆さんの「空舞台(からぶたい)」です。
公園内などでの禁止行為への逆説的な意味を込めた作品でしょうか。
キャプションによれば、
【 この舞台に登場する役者たちは「透明な存在」である。
それは、何かの標的にならないように、抵抗、注視しない。
この役者たちに自らの意思で演じる事を促していく。】
カラフルなぼろきれで作ったような作品もありました。
さらに会場の奥へ行くと、一番驚かされた作品に遭遇。
天井から白い糸が無数に下がっている周りをひと回りしました。
工藤結依さんの作品「生命は揺れる」です。
壁のところには、画像もあって、セットのようでした。
天井から下げられた滝のような糸の中に人がいます。
そして、その中で「プツン!プツン!」と糸を切る音だけが聞こえます。
つまり、作品の前に立つと、目の前に「人の気配」を感じて、
その人が無言で糸を切り続けている状態。
衣擦れの音や息遣いが聞こえるのに、その人には近づくことができず、
ただただ「生命の揺れ」を感じることだけができる・・・何とも言えない空間で、
その発想に驚かされるやら、感心させられるやらでした。
そんな作品展「へば、」の第1会場を後にしました。
第2会場の方は18日に観ていますので、次は少し離れた駅前の
第3会場へ向かいました。