町名変更や新興住宅地の新町名などを見るたびに、
どうして変える必要があるんだろう、とか
どうしてこうもワンパターンの名前ばかりになるんだろうと
思い続けて来ました。
「〇〇丁目、〇〇ヶ丘、〇〇台」といった
一見良さそうな地名の裏には、
「過去の災害の痕跡を上書きして消し去る」という
もうひとつの要素があったことが分かります。
序章 原発は津波常襲地に建設された
第Ⅰ章 地名が教えていた東日本大震災
第Ⅱ章 地名は災害の記録である
第Ⅲ章 災害にはキーワードがある
第Ⅳ章 災害危険地帯の地名を検証する
第Ⅴ章 <三大都市圏>怪しい地名を検証する
浪江、女川、小名浜、加賀という地名には、
津波などの大災害の痕跡の意味が含まれており、
ここに原発が立地すること自体、
そもそも津波は「想定内」にしなければならなかったことになります。
いささかこじつけ的な展開もありますが、
「いまこそ先人の知恵の結晶に学べ!」という著者の思いには
妙に納得させられました。
【2020年11月20日 読了】