「まえがき」の最後段のこんな文章から始まります。

『 文明社会は進歩を求める。

 求めるというよりそれを追求する。追求しまくる。

 しかし自然には進歩というものがない。

 自然の営みに右肩上がりはない。

 そこにあるのは「循環」のみである。

 ではその両者間に矛盾は出ないのか。』

 

 その1 進む「覚悟」戻る「覚悟」

 その2 noblesse oblige

 その3 「減感心」の地を歩く。

 その4 日本人の責任

 その5 地球は変動している

 その6 田中正造に学べ

 その7 海拔零からの発想

 その8 ゴミは何処へ消える?

 その9 古里の情景

 その10 ヒトへの回帰

 

タイトルが「人」ではなく「ヒト」とした理由は最後半に出て来ます。

【 地位とか立場とか身分とかしがらみとか、

 更に云うなら民族とか国家とか、そうしたあらゆる束縛を排除した、

 地球上の何億という命の中の微小な存在としての人類というヒト。

 その一人としての「あなた」に対して真剣に考えて欲しいと思い、

 ヒトという片仮名を使ったのです。】

 

3.11に端を発した原発の大問題は、先延ばしされて

私たちの孫や子供の世代にツケが回されています。

そこへ今回の新型コロナウィルスの問題が発生し、

様々な「迷走」や「たたき合い」を見るにつけ、

根っこに流れている考え方がまだまだ変わっていないと感じます。

 

【2020年4月26日 読了】