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今月初めに、この方のトークショーがあって、
見に行って来たばかりでした。
そのトークショーでは、舞台中央に座った梨木さんが、
静かに淡々と長文の文章を読み上げたり、
か細い声で語ったりするもので、
会場は水を打ったように静まり返り、
咳や衣擦れの音を出すのも
憚られるような雰囲気でした。

 

この本も、読んで行くと、実にそんな雰囲気です。

この人は、ある特定の分野に関して凄い物知りで、
細かいところまで微細に目が行き届く一面があり、
一方でサラッ!と流してしまうようなサッパリ感があったりします。

 

先のトークショーでは、最後に質問コーナーがあり、

意外にも10人くらいの人が次々に質問する事態になりました。

淡々と語る分、いろいろ尋ねてみたくなるのかも知れません。

日常のことを、透明感のある文体で綴ったエッセイですが、
どこかにスッキリ感の残る読後感でした。
 
【 2018年11月28日 読了 】