
空き家や空き地が増えたり、耕作放棄地が拡大して行ったりしていることと、人口減少を絡めて理路整然と
論じてくれた本に出会いました。読後感は、「 確かにその通りだよな・・・ 」。
第1章 「 誰の土地かわからない 」~なぜいま土地問題なのか
第2章 日本全土への拡大~全国888自治体の調査は何を語るか
第3章 なぜ「所有者不明化」が起きるのか
第4章 解決の糸口はあるのか~人口減少時代の土地のあり方
土地の利用よりも所有が優先する国は、先進国の中では日本くらいのもので、その 「 所有 」 についても
持ち主の居所や生死さえ分からない 「 所有者不明化 」 がどんどん拡がっている状態が克明に記されて
います。
これから先、人口減少が進めば、この事態はますます深刻化して行き、都市であれ地方であれ、荒れ果てて
周りのお荷物になった土地が急激に増加するも、誰もそれに手を付けられない、手を付けたがらない状況に
なるのは明らかなようです。
根本的な問題は、我が国の土地制度そのものにあるので、一個人がどうのこうので解決できる問題では
ないので、せめて 「 私はそうはならないように 」 することを真剣に考えて実行しておく必要性を痛切に感じ
ました。
【 2018年6月10日 読了 】