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 知り合いの方から寄贈された本ですが、濃く深い内容で読み応えがありました。

 麻、和紙、茶の湯、金継ぎ、暖簾、一条恵観山荘、奈良基督教教会、日本画の絵具、絵馬、宮古縄文漬、

伊那栗、狂言と歌舞伎、声明、雅楽、文楽、落語、観音像、東大寺修二会。

 「 和 」 とひと言で言っても、中身は様々。数百年という単位で継承され続けて来たもの、一時は途絶えたが

復活してきたものなど、実に豊かな文化が、この国にはあることを改めて思い知らされました。

  第一章 伝える
  第二章 見立てる
  第三章 営む
  第四章 遡る
  第五章 創る
  第六章 奏でる
  第七章 愉しむ
  第八章 祈る

 形あるものから形のないものまで、それぞれのテーマごとに洗練された文章で紹介されいます。

 筆者である小野さんの、深い教養と研ぎ澄まされた言葉選びが、この本の格調をさらに高めています。

 【 古いものに敬意を払い尊重する。それを伝える努力を惜しまない。担い手によって変容はするが、より

  磨かれ研ぎ澄まされる。しかし、そうでないものは淘汰されていく。そうして、この日本で、長い歴史を

  経ても淘汰されずに残っているものが 「 和 」。】

 なるほどと思いました。

                                                  【 2018年5月24日 読了 】