
哲学書を読むことは、その難解さと重さもあって、ここしばらくありませんでした。
たまたま古本屋でこの文庫を見つけ、「 たまにはいいか 」 と思ったのと、以前テレビで放映されたときに少し
見て、面白そうだと思った記憶があったからです。
第1回 殺人に正義はあるか
第2回 命に値段をつけられるのか
第3回 「富」は誰のもの?
第4回 この土地は誰のもの?
第5回 お金で買えるもの 買えないもの
第6回 なぜ人を使ってはならないのか
付 録 東京大学特別講義
という構成で、ベンサム、ロック、カントといった哲学者たちの考え方を事例を挙げて説明し、学生さんたちの
ディベートのような方式でやり取りしながら掘り下げて行きます。
当たり前の話ですが、教える側のサンデル教授自身がよく分かっていないと議論にはならないし、勉強にも
ならない。教授の知識と理解力と学生の意見に対するリアクションの凄さには舌を巻きます。
「 難しいことを、かなり噛み砕いて、できるだけ分かりやすく 」 という内容ですが、それでもしばしば難解で
理解不能な場面に遭遇します。
下巻もありますが、どうするか考え中です。
【 2018年4月12日 読了 】