
ある意味で 「 背筋が凍る 」 ような内容でした。
冒頭から、
【 私たちは「人口減少社会」なのに「住宅過剰社会」という不思議な国に住んでいます。
住宅過剰社会とは、世帯数を大幅に超えた住宅がすでにあり、空き家が右肩上がりに増えているにも
かかわらず、将来世代への深刻な影響を見凄し、居住地を焼畑的に広げながら、住宅を大量につくり
続ける社会です。】
という警鐘から始まります。
このままの勢いが続くと、20年後には 「 3戸に1戸が空き家 」 という将来が待ってい るかも知れません。
第1章 人口減少社会でも止まらぬ住宅の建築
第2章 「 老いる 」 住宅と住環境
第3章 住宅の立地を誘導できない都市計画・住宅政策
第4章 住宅過剰社会から脱却するための7つの方策
なぜこうなってしまったのか、都市計画、住宅政策、業者の思惑、日本人の住まいに対する考え方など、理由
は多々あれど、人口減少同様に住宅の老朽化と過剰も 「 必ず来る未来 」 と言えそうです。
私が生きている間は、それほど大きな問題にはならないかも知れませんが、子供や孫の時代には社会問題
になる可能性が極めて高く、今から真剣に考えて手を打って行く必要がありそうです。
著者も力説しているとおり 「 私たちに残された時間は、あまりない。」 のが現実です。
【 2017年2月19日 読了 】